────もうすぐ、夏休みです。
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朝から陽がギラギラと私を照らしており、梅雨の肌寒さは感じない季節になった。
日焼け止めを塗ってはいるが、どれだけ塗ってもこの日差しじゃ黒くなるだろう。
...日傘、持ってくれば良かったかな。
あと、家に帰ったら扇風機出さないと...
早歩きをしながら、もう夏だということを実感させられる。
ご察しのように、私が早歩きしてる理由はこれね。
あれからというもの、毎朝必ず迎えにくるようになった璃夢くん。
迷惑で仕方ないのだが、何を言っても彼には通じないので、諦めることにした。
あー、腹が立つ。
無意識に眉間に皺が寄っていた。
私のため息の原因は...
二度目のため息をし、空いていた距離をさらに空け、先に学校へ向かったのだった。
────そして、「先輩待ってくださいよ!」という声は無視したのであった。
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...どうして、こうなった?
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いつもより早めに学校に着き、嬉しい気持ちになりながら、上履きに履き替える。
下駄箱を開けた先には、一通の手紙が入っていた。
...今時、古風だなぁ
なんてどうでもいいことを考えながら、何気なく手紙を開く。
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神崎真里へ
少し話があるので、放課後 旧図書室に来てください。
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...直感的に、璃夢くん絡みの話だろうな、と思った。
こういうとこがめんどくさいんだよね、女子は。
さーて、“今回“は何人くるかなー。
前に習っていた護身術を思い浮かべ、死なない程度に痛めつけてやろう、と考える。
女子だからって、手加減しないからね??
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!