第4話

全てはそこから
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2020/06/24 14:19
米沢 守
米沢 守
大変ですよ杉下さん!!
杉下 右京
杉下 右京
どうかしましたか米沢さん
そう、全てはそこから始まったのだ。


特命係の昼下がり、ブラインドから透けて見える日差しがまだ天辺にいる。
米沢 守
米沢 守
実は私………






温泉旅行のチケットを当てました!!!
神戸 尊
神戸 尊
よかったですね米沢さん
中身のない返事を神戸がした。そんなことどうでもいいが滲み出る返答である。


彼の頭は昼ご飯のことで一杯なわけで。
杉下 右京
杉下 右京
何人分でしょう
米沢 守
米沢 守
8人分です
杉下 右京
杉下 右京
珍しい人数ですねぇ
陣川 公平
陣川 公平
おはようございます!!!
神戸 尊
神戸 尊
(うわでた陣川)
陣川 公平
陣川 公平
今日は杉下さんに相談にやって来ました!!
杉下 右京
杉下 右京
おや、何でしょう
陣川 公平
陣川 公平
実はですね、今日喫茶店に行ったらあの強盗殺人指名手配犯と遭遇してですね
神戸 尊
神戸 尊
陣川さん、ソレ多分別人ですよー。当てにならないんだから、あなたの見当たり捜査
陣川 公平
陣川 公平
なっ!ソ、ソンくん、酷いこというね!君は僕の_____
米沢 守
米沢 守
あのー私置き去りにされてるんですが
杉下 右京
杉下 右京
ああ、チケットの話でしたね
米沢 守
米沢 守
私釣り仲間もそう多くありませんし、皆さんを誘おうかと思っていたところなんですよ。特命係、暇でしょう
神戸 尊
神戸 尊
そうですね、仕事ありませんし。いいんじゃないですか?
陣川 公平
陣川 公平
それ、僕も行っていいの?
神戸 尊
神戸 尊
え、陣川さん来るの
陣川 公平
陣川 公平
えっ?
杉下 右京
杉下 右京
まあ、いいじゃありませんか。しかし米沢さん、残りの四人はどうするのですか?
米沢 守
米沢 守
えーっとですね……実は、小鳥遊さんにこのことを話したら、女子四人を連れてぜひ行かせてほしいと言われまして……
小鳥遊たかなしとは、米沢の恋人の、小鳥遊ノエルのことである。

そして女子四人というのは、杉下、神戸、陣川の恋人である朱羽根蒼良あかばねそら東雲陽花しののめひばな暗坂凪沙くらさかなぎさのことを指す。

それぞれ互いに面識があり、仲はそれなりにいい。

ちなみに、陣川に恋人がいたという事実を知ったときは誰もが神妙な顔つきになり、むしろこの男が騙されているのではないかと勘ぐったという思い出付きである。
神戸 尊
神戸 尊
へぇ!いいと思いますよ!暗坂さんがくるなら陣川さんは大丈夫ですね
陣川 公平
陣川 公平
んん?何その言い方……
米沢 守
米沢 守
よろしいんですか皆さん!
杉下 右京
杉下 右京
ええもちろん。僕は賛成ですよ






果てさて、どんな温泉旅行になるのやら。



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