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第14話

お風呂は便利。温泉はなお便利。
93
2020/12/21 14:25
さてここは女湯。ああ、なんて素敵な空間なのでしょう。欲がピンクじゃない。

素晴らしいね。

水の清らかな音が空間を満たしてゆく。

清らか。
朱羽根 蒼良
朱羽根 蒼良
うーん、心が洗われるねぇ……
東雲 陽花
東雲 陽花
いやいや本当……日頃の疲れがぶっ飛ぶっていうか……
蒼良は湯に浸かる自分の体をぐるりと眺めた。


随分と綺麗になったものだ。

両手首の傷跡は、もう気にならなくなるほど治っている。

あれはどれくらい前のことだったか。





__________何してるんですか、蒼良


_____何って……右京さん……見たらわかるでしょ……?


ちっともわかりません。



どうして……?



自分を自分で傷つけて、それであなたは救われますか?



でも、そうじゃないと、生きてるって思えないよ……。



……。


右京さん……。



馬鹿なことはやめなさい、それでは僕が幸せじゃない。あなたも。幸せも夢も、日常も、掴めませんよ。カッター、返してくださいね__________





そういえばそんなこともあった。

でもいいのだ。私は彼に救われたと言うことで。






小鳥遊 ノエル
小鳥遊 ノエル
蒼良さん?
朱羽根 蒼良
朱羽根 蒼良
いや、なんでもー……って、ここのお湯、気持ちいいですね
暗坂 凪沙
暗坂 凪沙
そうですね……ふぅ……
思い思いに湯に浸かる女性陣。まさか隣の男湯でかのような葛藤が繰り広げられているとも知らずに。



さて、彼女たちがそれに気がつくのはいつのことか……。




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