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今はまだ朝の6時だ
当初の予定では9時に家を出る予定だった
こんなに早く起こされるとは思ってもなかったな…笑
そう言いながら俺の腹辺りに腕を回してきた
こんなに甘いのは一時的なものだと思ったが、
今日も続いてるとは……
彼女を後ろにひっつけたまま作り始めた
…前から思ってたんだが、
呼び捨てはするのに敬語は外さないのか?
違和感が拭えないな…
なんだそれは可愛すぎる。
敬語を外していない今でも甘々なのに
これ以上もあるのかと少し期待してしまっている
そう言って抱き着いてくる
持っていたスプーンを落としそうになりながら
ツウィを片腕で包み込む
とりあえず最初はデパートで普通に買い物して
その後ゲーセンで遊ぶ
お昼はどっかでサムゲタンとか食べて
もう一度見たいと言っていた「Everything」を見に行く
終わったらあるレストランを予約してあるから、
そこにゲストを待機させておき
タイミングを見て来てもらう
ツウィの驚く顔が楽しみだ
_デパート_
いつもよりテンションが高い
転けたりしないといいんだがな……
そう思った矢先に…
ガッ
荷台の足に突っかかったのだろうか
綺麗な放物線を描いているツウィ
急いで片手で抱き寄せる
空いてる左手でツウィの右手をとる
また転ぶと危ないからな
ていうのは建前でただ繋ぎたいだけ笑
まだ手を繋ぐことに慣れていないのか
顔を赤くしながら示した先には
少しテンションが上がったかな
だけどこういうのは俺も初めてだから
仕方ないところはあるだろう
_ゲーセン_
ああ、撮りたいんだな
そんなに見られたらさすがにわかる
けどちょっと意地悪してやろうと
俺の脳内小悪魔が囁いてるから
小悪魔にちょっと従ってみる
少しシュンとして後ろをついてくる
申し訳ない気持ちもあるが
正直子犬みたいなツウィが最高に可愛い
こんなのバレたらドSだって怒られるかな
それもありかもしれない
さすがに冗談のつもりだったが
本気に取られてしまっただろうか?
とても悲しそうな顔をさせてしまった
わざと遠回りをして四角い箱の前まで足を運ぶ
銀色硬貨を4枚入れて俺のセンスで設定完了
バレないようにゆっくりとその箱の中に入って
パシャッ
多分、ツウィの気の抜けた顔が写っただろう
その隣で俺はガッツリキメ顔
腕を広げて待ち構える
その中にツウィが飛び込む
タイミング良くシャッター音
プリ機に応援された感じがした
*お昼はほんとにその辺で食べました*
_映画館_
二人羽織みたいな形でツウィの目を隠す
手から熱を感じると思ったら
ツウィが真っ赤になっている
席に着いて映画が始まる直前で手を離した
_レストラン_
ここにはツウィが絶対喜ぶゲストを呼んでる
ツウィはその人たちに気付いてないみたいだ。後ろにいるのに笑
ツウィの鈍感さにはむしろ感心してる
おかげで今のところかなり順調だ
そう言って素直に目を閉じるツウィ
その間にゲストの2人に
誕生日ケーキを持ってツウィの後ろに立ってもらう
ゲスト2人というのはここの店員の2人だ
今日はシフトがなかったらしいが、
この事を伝えたら臨時で入れてもらったらしい
Happy birthday to you~
Happy birthday to you~
Happy birthday dear Tzuyu~
Happy birthday to you~
おめでと〜!!!!!!
そう言って俺の腕の中に収まる
公共の場ということもあり俺は戸惑ったが
まぁ誕生日だし……
2人もなんかにやにやしながら見てるし
いいかなと思って抱き締め返す
しばらく抱き締めあっていたら……
4人で3時間弱レストランで食べて遊んでもう19:00
ツウィは名残惜しそうだったが、
2人とも明日仕事が入っているらしいので解散することに
スッ
ツウィの顔が泣いてるのか喜んでるのか照れてるのか分からない
けど幸せそうな顔だ
この顔を一生かけて守っていきたいな……
そう思ったら俺の胸にツウィが顔を埋めてきた
と同時に……
さすがの俺も顔が変に歪んでしまった
背中にツウィを乗せて帰路に着く
後ろのプリンセスは寝てしまったのだろうか
規則的な呼吸が聞こえてくる
確信犯だろうか?
耳元で言われると余計に恥ずかしい笑
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短編なのになんか長くなった気がします笑笑
ごめんなさい🙇♀️
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!