第14話

嘘と嘘。
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2018/10/18 07:07
はじめ
僕の奥さん…?
私はその言葉に大きく頷いた。
はじめ
ごめんなさい。
僕、大切なこと何も覚えてないや。しかも、忘れちゃいけない人まで忘れて…。あなたさんが奥さんってまた新しい前の僕の記憶を教えてくれたのに。
はじめは、目線を下に下げる。
今のはじめからすれば、私はそう。
赤の他人。
ただの赤の他人にいきなり、
"思い出して。あなたの妻です"
なんて言われても…だよね。
あなた

はは。

シルク
あなた…?
あなた

ははは。

シルク
おい、あなた…?
あなた

いや、あなたは私の奥さんなんかじゃないですよ…

はじめ
あなた…さn…
あなた

『はじめさん?』

はじめの記憶の中に私はいない。
初期化されてるはじめの中に、私は必要とされていない。
そう言われてる気がした。
シルク
おい?!あなた?!
はじめ
僕の奥さんじゃないんですか?
シルク
いや、はじm…
あなた

冗談に決まってるじゃないですか?

今を貫き通す。
絶対に過去から始めたりしない。
過去に戻らない。
だから今を。
今を笑顔で。
偽物の笑顔で貫き通すんだ。
はじめ
なぁんだぁ〜
やめてよ、シルクくn…
シルク
いい加減にしろ。
え?
なんでよ。
なんでシルクが怒ってr…
シルク
いい加減にしろよ。
そう言うシルクの顔は怒ってる訳もない。
今にも泣きそうな。
今までに見たことない顔をしてる。
はじめ
どうしたの?シルk…
シルク
俺がどんな気持ちで2人を見てきたと思ってるんだよ?
はじめの記憶がないから。
私とはじめの関係もリセット。
当たり前でしょ?ねぇ?































『はじめさん?』

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