第18話

2
998
2021/07/01 08:52
あなたside
夕方
一通のLINEが私のスマホに来た

遼からだ
藤井遼
瀬戸のところで、ラーメン食わないか?
食欲はあまり無かったが、断るのが申し訳なくて
私は瀬戸屋へ向かった
瀬戸輝
いらっしゃい
貴方

みんな…
早瀬菜緒
心配で来ちゃった笑
桜木健二
何だお前
体調不良じゃなかったのかよ
貴方
それは…まあ、色々あったんです
【遼の隣を座る】
藤井遼
……なあ、あなた
この前アイツらに会った時、何かあっただろ?
貴方
…………
桜木健二
誰にも相談しないのは良い
だがな、そんな奴は東大受からねぇ
藤井遼
そんな言い方…
貴方
だって…、だって相談したら
みんな離れていくんでしょ?
貴方
ここに居る専科の皆には言ったけど
私、中学の時イジメ受けてたんです
その時よく喋ってた友達に1回だけ相談したことがあるんです
でも、相談した翌日からその子も他の子も
私を避け始めて
貴方
その子に聞いたんです
そしたら
「あなたの相談、何か重くてダルい‪w
 そんな人の近くに居たら鬱になる」
って
岩崎楓
酷い…
貴方
だから、相談出来ないんです
相談しないんじゃなくて
私だって相談したいです
でも、みんなが離れていくのは嫌
桜木健二
お前、藤井達のこと信じてねぇのか?
貴方
信じてるに決まってるじゃないですか
そうじゃなきゃ、こんなに仲良くなれない
桜木健二
じゃあ、何で相談しない
貴方
だから、それは
桜木健二
ここに居る全員、お前を捨てる奴らだと思うか?
貴方
………けど…
原健太
僕、あなたちゃんの相談、聞く!
助けたい!
友達だから!
貴方

健太…
小杉麻里
私も、原口さんの相談相手になりたい
天野晃一郎
僕も原口さんの力になりたい…!
早瀬菜緒
私だってあなたちゃんの力になりたい!
ホント、ずっと言ってるのに言わないんだから笑
岩崎楓
誰もあなたちゃんを見捨てたりなんかしない
専科の仲間で、大切な友達だから
藤井遼
俺だって、いつでも話聞いて欲しいって言ったら飛んで行くんだから
相談しろよ
瀬戸輝
はい、ラーメン【あなたの所に置く】
俺だっていつでも相談乗るぜ
ラーメンはこの前来た時の量とは違うくて
食欲が無い私でも食べれるくらいの量だった
瀬戸輝
藤井が量少なめにしとけって、言ったんだよ
貴方
藤井遼
お前どうせ
食欲無いだろ?‪笑
貴方
ありがとう…!
私はその後、泣きながらこの前の出来事を話した
ずっと遼は私の背中を撫でてくれていた
桜木健二
原口、お前勘違いしてるぞ
貴方
え…?
桜木健二
東大ってのはな、色んな科があるんだ
文科一類、文科二類、文科三類
理科一類、二類、三類

そいつらが行く科がどこかは分からないが
もしお互い合格しても
同じ科じゃなかったら会うことが無い
貴方
でも、もし同じだったら…?
桜木健二
それでも、会う事は少ないと思うぞ
同じ行動を共にするなら話は別だが
連絡先も友達でも無い奴らと同じ行動をするか?

普通だったらしない
だって、そいつがどこにいるかも分からないからな
貴方
じゃあ、会わなくても済むってことですか…?
桜木健二
そういう事だな
貴方
…!
良かった…
桜木健二
それに、お前の男性恐怖症は治ってきてるだろ?
貴方
え?

プリ小説オーディオドラマ