第31話

私の執事品評会5
2,431
2020/05/21 04:51






『あ~肩こる~』




会場を出て首を回しながら化粧室に向かう。





こういう大人数のパーティーって
何回来てもなかなか慣れない












「なんで恭平様はあんな子を主人に選んだのかしら?」








化粧室に続くコーナーを曲がろうとした瞬間、

そんな声が中から聞こえて足を止める。







「♠なんて数える程しかいないのに」


「そんな優秀な方があんなガサツそうな子に仕えるなんて…」







はいはいそうですねー
どうせ私はガサツですよ


そんな陰口今まで散々言われてるっての。








「でもあの子も相当な富豪らしいし、
意外と恭平様もお金になびいたんじゃない?」

「あぁ、そうかもね?笑」







え…












「なんだかんだ言って執事も人間だし、
お金には目がくらむのかしらね~笑」


『ちょっと待ちなよ』





私が突然現れて、一瞬狼狽えたお嬢様2人





「な…なによ!?盗み聞きしてたわけ!?」


『あんたたちの声がデカいだけ』







多分年は私より2、3個上かな









「なによ…風磨様が執事だからって
調子に乗るんじゃないわよ!」







開き直って好き放題言う化粧の濃いお嬢様。

こんなお嬢様たち、私が執事だったら絶対イヤ







『私のことは何とでも言えばいいよ。

でも恭平の悪口言っていいのは私だけだから』

















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