第64話

たまには
雪流 あなた
(え………先生、寝て、………る?)


こてんと傾げられた首。
垂れた銀髪の前髪が夕日の光をたっぷり含んだ橙色に染まっている。
伏せられた睫毛は目眩がするほどに長い。


雪流 あなた
………不死川先生?


控えめに呼んでみたが返事はなし。
本当に寝ているようだ。




ええと、どうしよう。



しばらく考えるも答えは出なかった。
おまけにプリントの答えも出て来ない。

でも起こすのも何だか悪い気がするし。

雪流 あなた
(うん、自力で頑張ってみるか。)


ひとり奮起して孤軍奮闘を決意。
たまには先生の力を借りずに自分で最後まで解いてみよう。

大体、先生が寝てしまうほど待たせた自分が悪いのだ。

分からないところがあったらすぐ質問できるように、と教室に留まっていてくれたのに。

思い返せばいつもそうだった。

プリントに取り組んでいる時は私を教室に残して他の仕事をすることだって出来るのに、不死川先生は必ず待っていてくれた。

一献入魂というか、一意専心というか。
たったひとりの生徒のためにこれほどしてくれる先生はなかなかいないと思う。

頑張れ雪流あなた、正直解ける気は全くしないけれど、頑張って解いて、少しでも先生の負担を減らすんだ。



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雨沙璃
雨沙璃
久しぶりに長い文章を書いた←

それと前回日記書くの忘れてごめんなさい!


○月○日

いいな睫毛長くて。

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お前も十分長いだろが。