杏寿郎さんの声が聞こえたような…
ここでウジウジしてても仕方ないよね。早めに任務を終わらせて帰りたいし…
やっと食べ終えた杏寿郎さんの足元から、販売員さんが大量の弁当箱を片付けていった。
杏寿郎さんが炭治郎くんを指差していった。
大丈夫かな、杏寿郎さんも禰󠄀豆子ちゃんのことを反対してる側だったし。
よかった…
炭治郎くんも顔が明るくなった。
杏寿郎さんは自分の左側の席を軽く叩いた。炭治郎くんは頭をさげ、座った。
そうだったんだ…
杏寿郎さんはいちいち相槌を挟んでくる。
炭治郎くんは戸惑っているようだった。
ヒノカミ神楽…
私も聞いたことがない。
ヒノカミ神楽…ヒノカミの呼吸…
もし、ヒノカミが日の神なら、日ノ呼吸に関係してるかもしれないっ!
それは…日ノ呼吸で、優先的に鬼舞辻に殺されたから…?
杏寿郎さんは満足したのか何も言わなくなった。
私の言葉が遮られた。
善逸君は青ざめた。
私は唾を飲んだ。
その時、
鬼…?
車掌さんが現れた。