あの日からアイツのことが頭から離れなかった。手を掴まれたあの感覚。あの目。あの声。全部が。
夜になったらフラバしてきて、寝れない日もあった。
今までだいじょぶだったみんなも、隣りに座るだけでビクビクしてた。でもそれを言ったら嫌われちゃうと思って。言えなかった。我慢してれば慣れるから。今だけだから。って。でも時間が経つほど怖くなってた。みんなはそんなことしないって頭では分かってるのに。身体が受け付けなかった。あたしが拒絶したらみんなは傷付けくって分かってた。だから、

正直この旅行も行きたくなかった。もう向こうに行くから…みんなが優しくしてくれたら行きたくなくなるから…

でも来たら楽しくて何も考えずに楽しんでた。やっぱりだいじょぶ。みんなはみんなだから。怖くない。そぉ思ってた。でもまたフラバしてきた。マホトに腕掴まれた時、無理だって思った。マホトのことは大好きなのに。身体が受け付けなかった。そんな自分が嫌になった。大事な人傷付けて、何やってんだろ。って。だったらもぉ死んじゃおっかなって思った。向こうに行ったらアイツが居る。でもこっちに居たらみんなのこと傷付けてしまう。だから…

傷付けるから

でも、もう決めたの。

何年も一緒に住んでたのに。今更またあの頃に戻ったなんて。あたしは嫌。

何って…

それでもいい。みんなを傷付けるよりマシだもん。

勝手にするよ。

もぉ部屋行っていいかな。

うん。

だいじょぶ。死んだりはしない。じんくんが好きにしろって言ってくれたから、もぉ何も考えなくていい。ありがとじんくん。

はぁ…楽しい旅行台無しにしたのはあたしだ…華絵に偉そうな事言っちゃった…ホントはみんなとずっと一緒に居たいよ…