第7話

ついに席替えです...
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2018/10/15 12:54

あなた 「彩音ちゃん!」


彩音 「なに?」


あなた 「私、やっぱり裕乃の事避けたりできない。」


彩音 「は?何言ってんの?」


あなた 「写真、拡散してもいい。裕乃が誤解を解いてくれるって...助けてくれるって言ってくれたから。」


彩音 「あんた、最低ね!!裕乃くんに媚び売ったの!?守ってもらおうって?このクズ!!」


あなた 「っ...!」





やっぱり怖い...!!
体が、フルフルと震えてしまう...。

...あー!裕乃、助けて...!!!





裕乃 「媚び売られたわけじゃないよ。」


あなた 「裕乃...!」


彩音 「っ、裕乃くん...」


裕乃 「俺が、あなたを守りたいって言ったんだ。」


あなた 「...っ!」





これだけの言葉で、こんなにも嬉しくなって震えが止まってしまった。





彩音 「そ、そうなの...?」


裕乃 「ごめんね?俺の事応援してくれるのは嬉しいけど...皆が仲のいい友達でいてほしいな?」


彩音 「裕乃くんが言うなら...」


裕乃 「彩音ちゃん...」





裕乃が彩音ちゃんに近づいて耳元でなにかを囁いた。

次の瞬間...





彩音 「あなたちゃん、ごめん!」


あなた 「え...?」


彩音 「この間の写真も全部消したから!...これからは、仲良くしよ?」


あなた 「う、うん...?」





なんとか?解決したみたい...。

裕乃はなんて言ったんだろう。魔法の言葉なのかな?

まあ、私も裕乃の色んなこと知りたいし、彩音ちゃん達とも仲良くしたいと思ってたから...よしとするか!





あなた 「裕乃、ありがとう」


裕乃 「よかったな。」









その日以来、もう誰も私に意地悪をする事はなくなった。
それどころか、裕乃はもっと人気になり...私も彩音ちゃん達と仲良くなり、裕乃の好きな色とか食べ物とか...ファンなら基本的な知識らしいものを教えてもらったりした。








しかし、また事件が...






柚香 「あなた!」


あなた 「どうしたのー?」


柚香 「...明日、席替えするらしいよ」


あなた 「え...そうなの..?」


柚香 「裕乃くんと離れちゃうね...」


あなた 「うん...」


柚香 「いや、でもさ?近くになるかもしれないし!...あ、あと裕乃くんは、一ヶ月後に行われる体育祭の実行委員になるみたいだよ?」


あなた 「それ、どういう意味?」


柚香 「いやー?ちょーっとは積極的になってもいいんじゃないかなーと思って?w」


あなた 「またからかってるでしょ!?」


柚香 「からかってませーんw」


あなた 「...なりたいな...」









席替えという名の事件。
...裕乃と離れちゃったらどうしよう。





先生 「はい。じゃあ今日は席替えと、体育祭の実行委員決めまーす」


「「「まじ!?」」」





...席替えがこんなにも嫌になる日が来るなんて...
この席になったばかりの時は思わなかったんだろうな。

思えば一ヶ月とちょっと。色んな事があったなぁ...。
なんて考えたり...?





裕乃 「俺、この席のままがいいなー」


あなた 「...私も」


裕乃 「離れたら話せなくなるかもな」


あなた 「どうだろーね」


裕乃 「運任せってことかぁ...」





いよいよ席決め。
...くじ引きで決めるらしい。


どんどん皆が引いていってる。
女子はやっぱり裕乃の隣を狙ってるみたい...





女子 「裕乃くん何番だった!?」





...!?
これは、聞き捨てならない!!





裕乃 「俺?俺は...三十五番。」


女子 「...そっかぁ、残念...」





裕乃は、三十五番か...。

あ、私の番。
...隣じゃなくてもいいから、近くでありますように...!!!





あなた 「...やった」





私の番号は、三十四番。
...裕乃の斜め前の席。ちなみに柚香は二十四番。私と通路挟んで隣の席!

神席!?...あ、隣誰だろ...。





「お、一ノ瀬だ。」


あなた 「あ、佐倉じゃん。よろしくねー」





私の隣の人は、去年からクラスが同じの佐倉 幸太さくら こうた
よく話せる人で良かったぁ...!!


...じゃあ裕乃の隣は?
って、嘘!裕乃の隣、美羽ちゃんだ...。





美羽 「裕乃くん、よろしくね?♡」


裕乃 「うん。よろしく」





ちょっとだけ、モヤッとする。
...隣、私がよかったなぁ...なんて。









先生 「はーい。次に、体育祭実行委員決めます。立候補者は?」





あ、これだ...!!!
ここしかチャンスない!!





あなた 「はい!やります!!」


先生 「女子は...いないね。じゃあ、一ノ瀬さんでいい?」


「「「賛成でーす」」」


先生 「男子は?やる人いない?」


裕乃 「はーい。俺やりまーす」


女子 「え、裕乃くん!?」


女子 「えー!?やればよかったぁ...」


先生 「じゃあ、この二人にお願いするわね」





やったー!!!
本当によかった...柚香が教えてくれてよかったぁ。

...よーし、頑張ろ...!!





柚香 「よかったじゃん。」


あなた 「うん!...ありがとね」

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