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第14話

狙われた藍斗
このまま順当に行けばもうすぐで屋敷に着けるはず…。そう思っていた。

すると突然、
火車
…っ!下がれ藍斗!
妖華 藍斗 (イト)
え…?
ショッピ君が何かに気付いたかと思えば、急に俺の肩から飛び降り人間の姿と猫目になって辺りを威嚇している。そして何故か俺も嫌な気配を察した。

俺は飛び降られた反動で少し後に引いたが、ショッピ君を止めようと踏み出そうとすると大先生に腕を掴まれ止められた
橙河 智乃 (チーノ)
…誰か、居るんか?
緑屋 望 (ゾム)
あぁ、何か居ちゃまずい奴が居るのは確かや
白弌 蘭 (ひとらんらん)
…こんな気配感じた事ないからね
ゾムが苦無を取り出し、ひとらんが刀に手を掛ける。

すると、木々の奥に複数の人影と足音が聞こえた。それの全てが不吉に思えるほど嫌な気配だった。
あぁ、この気配の正体はお前か
妖華 藍斗 (イト)
!…お、俺?
森の奥から急にガサガサと音をたてて誰か来たかと思えば、それは誰が見ても明らかに人間では無い姿をした妖だった。いや、正確に言えば悪鬼だろうか。

二本の角を生やし、手元は鋭利な爪が覗いている。あんなもので切られたら出血は少量じゃ確実に済まない。…一見で分かるその恐怖が俺の背を冷やしたかと思えば、鬼の口から出た言葉と指し示された指の方向は俺を向いていた。
空井 蒼 (鬱先生)
イト、下がっとった方が良さそうやで。多分、お前の体質や
火車
お前らが悪鬼やな。…何で町に悪質な感情を撒いた
ふふふ…ずっと目障りだと思ってたんだ。あの山神が。人間共の幸福なんぞの為に力を使いやがって…俺たちはうんざりしてた
でもあの御方のお陰で変えることが出来る…!人間達の憎悪を煽り、それを全て山神に擦りつければな!
橙河 智乃 (チーノ)
くっ…数かなり多ないか…!?
数は俺らの倍以上はいる。ざっと20数体くらいだ。
天探女あめのさぐめはこれ程の悪鬼を集めて山神を潰そうとしてたんか…
緑屋 望 (ゾム)
予想通り…いや、予想以上やな。上についとる神は結構厄介そうや
黄田 紗緒 (シャオロン)
姿は見えとらんけどな…それが一番怖いわ
白弌 蘭 (ひとらんらん)
一先ず、イトに近付けさせないようにしねえとな
空井 蒼 (鬱先生)
無茶はするんちゃうぞ。…尻拭い俺に回ってくるんやからな
妖華 藍斗 (イト)
ちょっ、お前ら…!
自分の周りを守るように囲むものだから、止めようと腕を伸ばす。だが、それは特攻してく奴らには届かなかった

でも、ここにいる悪鬼達を倒さなければ町に徐々に降り掛かっているこの邪気と疫病みを取り払う事は出来ない。止めたいが止めれないもどかしい感情を抱えながら、その場に佇んでいた。

ショッピ君は黒猫の姿の方が動きやすいのか、再びそれに戻り俺の周りを守るように威嚇してくれている



ゾムは気配を消して木の上を伝って悪鬼の背後に回る。容赦なく首筋を苦無で掻き切ると、血が出る訳ではなくそれは粉のようになり消えていった。その周辺にいる悪鬼も暗器を使ってなぎ倒すように倒していく。
緑屋 望 (ゾム)
はっ…おら!こんなもんで俺らの町に手ぇ出しとったんか!
シャオはその傍でゾムに向かって行こうとする悪鬼を体術のみで倒していた。昔から体を動かすのが好きだったのは分かるがあそこまでとは…と呆然とする程に身のこなしが上手く力の入れ所が分かっているような動き方だった。
黄田 紗緒 (シャオロン)
1人1人は大したことあらへんな。なぁ?悔しかったら反撃せえや
ひとらんは日本刀を首や致命傷部分に斬りつけ、倒していた。その素早さと刀の切れ味は合わさってはいけないほどに強く、頼もしかった。その表情は町と友を傷付けられた怒りが灯っていた
白弌 蘭 (ひとらんらん)
俺らの友人に傷をつけたのはお前らが思ってる以上に高くつくからな…!


大先生は人間の鼻にもつんとくるほどに強いお香の香りを煙管から出す。それは以前グルさんにかけたのよりも強いもので、悪鬼にとっては毒霧同等(清すぎるが故に)。吸い込んでは倒れていく。時折、息を止めて掻い潜って来る者は持ち前の回避力で全て躱している。
空井 蒼 (鬱先生)
ふぅ…これ持ってきとって正解やったな。…藍斗にも彼奴グルッペンにも手出しさせんよ
チーノとエミさんは俺の傍に居てはくれているが、何やら落ち着かないようだ。

その原因は近接組がかなり危ない戦闘をしている事。悪鬼と戦っている時点で危ないのだが、これは戦い方も問題。見てるこっちが緊迫する程、止まれば殺られるような戦いだった。



エミさんはもう我慢出来なくなったのか、どこからか取り出した糸を指先に取り付けた。それを靡かせるように揺らしたりして操り、ピンと糸が張ると、手に思い切り力を込めて自分の方へ引く。すると、悪鬼の数人が突然に動きを止めそれをゾム達が片付ける
栗川 瑛見 (エーミール)
全く…見てられないんですよ。応戦しますからちゃんと倒して下さいね
圧巻したまま惚けていると、俺の後ろから悪鬼が二人迫っているのに直前まで気づけていなかった。

攻撃されそうになり、腕で顔を守るようにしてぎゅっと目を瞑る。…でも、いつまで待っても衝撃は来ず、恐る恐る目を開けると
橙河 智乃 (チーノ)
はぁ〜…吃驚したわ。イト、大丈夫か?
火車
というか、こういう時は寧ろ叫んだ方がええで
チーノは小太刀を片手に持ちながら、ショッピ君は人間の姿になり出した爪を戻しながら、俺に手を差し伸べてくれたのでそれを掴み立ち上がる
妖華 藍斗 (イト)
あ、あぁ…すまん。咄嗟過ぎて声出えへんかったわ
そうして、後ろを振り返ると悪鬼達は全滅しており満足気に話したり、他にいないか辺りを見回したりしていた

俺はその様子と目立つ外傷が無いことに安堵し、一息吐く。


チーノとショッピ君(黒猫)と一緒にゾムらの元へと歩み寄る
妖華 藍斗 (イト)
おい、ゾム、シャオ、ひとらん、大先生!お前ら危ないんよ戦い方が!守ってくれんのは有難い事やけど、見ててハラハラするようなもんはやめてくれや…
緑屋 望 (ゾム)
あはは、すまんって。ちと頭に血ぃ上っただけやからさ
黄田 紗緒 (シャオロン)
でも、まぁまぁ数いたよな。体術はあの程度でも能力的にあんな数集まりゃ…そりゃあ短期間で町の様子がおかしくなるわけよな
白弌 蘭 (ひとらんらん)
確かにそれは感じたな。疫病みも流行るの早かったしね。…でも、シャオは大丈夫なの?
栗川 瑛見 (エーミール)
先程元凶は倒せましたし、シャオさんは疫病みの初期症状のみだったので治りが早かったのでは?
橙河 智乃 (チーノ)
確かに…あのちょっと苦しそうな咳してへんもんな
黄田 紗緒 (シャオロン)
言われてみれば…
俺は皆の普段通りが戻った事に、徐々に焦燥が収まってきた。


すると、少し遠くから少し掠れた声がした。
嘘、でしょ…あんなにいたのに…
俺はその方向に瞬時に振り返り、声の元を辿る。視線を若干彷徨わせながらも、それらしき人影を見つけ声を出そうとすると
山神
どうやら、人間を侮り過ぎたようだな。…サグメ




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サク
はい、どうも皆さん。サクです。
サク
という訳で戦闘シーンいかがでしたでしょうか!
いやぁ〜こういうの結構好きなんですよね。
文章量が低いので上手く脳内ビジョンを再現出来ているかは不安ですが…
サク
裏話的なものをしますと、
ぶっちゃけエミさんは鉄扇か糸かで迷いました。
だってあのエミさんが着物着て優雅に鉄扇振り回してんだぜ!?見たくない!?脳内妄想だけで軽く尊死案件だったのですが…
気付いたんですよ

あ、これエミさんサポート的立ち回りの方がいいんじゃね?…と。
サク
まぁ、これは人によると思うのですが、作者は先入観と独断と偏見でそう思ったのでそうしました()

後、チーノさんの武器に若干迷いましたね。小太刀にするか、がっつり仕込み武器みたいな暗器にするか。
でも結局、いざと言う時に殺傷能力高くて、扱いに慣れやすい物ってなった時に、やっぱ小太刀だなってなりました。
サク
って言う事で、今回はこの辺で
バイバイ〜