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第13話

突き止めた事
段々と意識が浮上してきた。起きたてで体がよく動かないが、それでも何とかして瞼を開こうとする。すると、少し開けただけで陽の光が入ってきた
妖華 藍斗 (イト)
…ん、んん?…眩しい…?
何度か瞬きを繰り返すと徐々に記憶も鮮明に蘇ってくる。…確か、ひとらんに化けた神に……って、ん?眩しい?
妖華 藍斗 (イト)
っ!朝!?
ちょっと待てよ?俺が昨日意識を失ったのが夜やから…そっから朝までずっと寝てたって事かよ!
橙河 智乃 (チーノ)
うわっ!…って、イト起きたんか
妖華 藍斗 (イト)
え?チーノ…どういう事?
橙河 智乃 (チーノ)
朝っぱらから声大きいわ…昨日イトんとこから帰った後、シャオが俺の店に駆け込んできて、イトが倒れたっちゅうから来て面倒見とった。ちなみに全員勝手に泊まらせてもらったで
妖華 藍斗 (イト)
あ、あぁ…ありがとう。そしてすまん…
俺は上半身だけ起き上がらせ、チーノに礼と謝罪をした。
橙河 智乃 (チーノ)
ええんよ、俺らが勝手にやった事やし。それと朝飯出来とるって。それとショッピ君も来たで。…ほら
チーノは黒猫姿のショッピ君を抱っこして見せてくれた。すると「にゃあ」と鳴いた後、俺の膝へ飛び込んできた。
黒猫
大丈夫なん?藍斗
妖華 藍斗 (イト)
おん、もう大丈夫やで。ただ酸欠で倒れただけやし
橙河 智乃 (チーノ)
チーノが少し顔を歪ませて、指先だけ首元に触れてきた。
橙河 智乃 (チーノ)
でも締め跡、残っとるで
妖華 藍斗 (イト)
え!…どうしよ、何かで隠そうかな
黒猫
まぁ、見てて若干痛々しいもんではあるし首巻きとかで隠した方がええんちゃう?
妖華 藍斗 (イト)
せやな。何かあったかな…
橙河 智乃 (チーノ)
一先ず茶の間行こうや。皆も居るし、ショッピ君やって何か分かったから来たんやろ?
妖華 藍斗 (イト)
あぁ、そっか。じゃあ行くか
俺らは二人と一匹で寝室から茶の間へと歩いて行った。…いや、一つ訂正。向かう途中の廊下で、黒猫は人間の姿に化けた。だが、俺達が正体を知っているからか、耳と尾は隠さなかった。



白弌 蘭 (ひとらんらん)
あ、イト!良かった…目が覚めて
黄田 紗緒 (シャオロン)
おはよ。昨日吃驚びっくりしたんやで〜エミさんと二人で、な?
栗川 瑛見 (エーミール)
はい…まぁでも、無事で何よりです!
緑屋 望 (ゾム)
ひとらんが作った朝飯もあるで!
妖華 藍斗 (イト)
おぉ、随分賑やかな食卓やな。家では珍しいわ
皆で机を囲むように座る。ショッピ君に何か用意しようかと聞いたら
火車
腹減ってへんから大丈夫
とだけ返されたので朝食は俺らの分だけにした。腹減ってへんのに無理に食わせたくないしな

「「いただきます!」」

声を合わせて挨拶した後、ショッピ君が口を開き始めた
火車
食ったまんまでいいので、聞いて下さい。
…グルッペンさんの予想が見事当たり、裏で糸を引いていた神が分かりました
妖華 藍斗 (イト)
それって昨日俺の首を締めた奴と同じなん?
火車
恐らく。…その神の名は天探女。そいつは嫉妬深い従神です。
緑屋 望 (ゾム)
そいつらが悪鬼に指示して不安煽ったり、疫病み流行らせたって事なん?
火車
そう考えて間違いないと思います。
黄田 紗緒 (シャオロン)
…だとしたらかなりまずいな
珍しくシャオが箸を持ったままに顔を俯かせる。その様子を疑問に思ったチーノが声を掛ける。
橙河 智乃 (チーノ)
どうしたんシャオさん?まずいんは分かるけど…
黄田 紗緒 (シャオロン)
さっきさ、何か外騒がしいな思ってちょっと町に出て顔見知りのおばちゃんに話聞いてみたんよ。…したら
空井 蒼 (鬱先生)
したら…?
黄田 紗緒 (シャオロン)
今朝…いや正確に言えば昨夜、子供が攫われたんやって。三人。それぞれ別の家の子だそうや。全員七歳未満で、男子二人女子一人やって…
これも悪鬼達のやった事なん?だったら尚更グルッペン危ないで!
飯を飲み込んで叫ぶようにそう言い、机を両手で叩く。その表情は心配そうに眉を下げていて、声色にも誰もが分かる不穏が汲み取れる。それにいつも天真爛漫で楽観的なシャオがここまで不安そうにする事に、改めて皆に不安感が伸し掛るのしかか

神が子供を攫う…他の地域の伝説や昔の神話等ではよく聞いた事のある行動だが、ここの山神がそんな事をする筈が無い。
妖華 藍斗 (イト)
そんな事立て続けにやられて、全部山神やって勘違いされたら…
白弌 蘭 (ひとらんらん)
最悪、山神屋敷焼かれるんじゃ…
火車
…今、注連縄も切れてますもんね
栗川 瑛見 (エーミール)
もしかして住民達の中でも過激派の行動を読んで注連縄をわざと切ったんじゃ…ないですか?
重苦しい雰囲気が空気を包み込む。山神と妖怪達の人柄や信頼感を知っているからこそ、今町に起こっている事の重大さを住民よりも理解している。沈黙という名の静寂が、俺達の心に影を落とす。
その沈黙を破ったのは、ゾムの一言だった。
緑屋 望 (ゾム)
こんな事してる場合ちゃう!早う山神屋敷行かな!
空井 蒼 (鬱先生)
もし住民に見つかったらどないするん…
緑屋 望 (ゾム)
大丈夫やって、今まで見つからんかったんやから!
ゾムの必死の訴えかけに、皆がはっと顔を上げる。でも、大先生の言う事も最もだ。これまで以上に住民の警戒心が高まっている今、不可解な行動をしたのを見られたらまずい。人々の懐疑の視線が飛び交う町はまるで、全員が信用出来ないと言った様だ。
悪鬼の思惑通り、掌で踊らされている事に気付かずに猜疑心を高めていっている。
妖華 藍斗 (イト)
…でも、ゾムの言う事も一理あるやろ。だってこれ全部悪鬼とその悪神達の仕業なんやぞ!それを全部あの妖怪達と山神のせいにされてええんか!?
黄田 紗緒 (シャオロン)
…嫌や
半ば勢いでいったような発言だった。優しく問いかける事すらも忘れた焦燥感に駆られ、漫ろすずに訴えかける。
緑屋 望 (ゾム)
な!だったら行こうぜ!
栗川 瑛見 (エーミール)
そう…やね!このまま見て見ぬふりなんて出来ませんし
皆で急いで朝食を食べ終わり、ショッピ君は黒猫の姿に戻って俺の肩に乗ってから外へ出た。…ショッピ君、実は俺の肩気に入っとるんか?



…出てみると、町に嫌な空気が流れている事が瞬時に分かった。周りでひそひそと話している叔母様方も山神への恨みの愚痴を吐いていた。武士の人らも何か集まって話している。…内容が暴動じゃなければええんやけど

この町の住民全てが悪鬼達…いや悪神達の手の中で踊らされている。いずれにしろ、グルさんが危ない。早く行かないと…!
そんな思いを抱えながらわざと少し遠回りをして山へ入る


俺らはそんな息が詰まるような嫌悪と憎悪の空気感を抜けて神山へ入った。そこは幾分か吸いやすい空気のような気がして、勝手に張り詰めさせていた心を緩めることが出来た
空井 蒼 (鬱先生)
…そう言えば、何で首謀者の神様分かったん?
黒猫
あぁ、それはオスマンさんが悪鬼の一人を捕まえて俺らで取り囲んで
九尾狐
『今から俺らに懐柔されるのと、今から君が全ての情報を吐くの…どっちが早いと思う?』
黒猫
って笑顔で聞いたら青ざめながら全部話してくれたんすよ
妖華 藍斗 (イト)
マンちゃん怖っ
緑屋 望 (ゾム)
あいつ妙に話術に長けとる節あるからな…
橙河 智乃 (チーノ)
その気になれば懐柔だって簡単そうやなw
若干怯える者、冷や汗ながら納得する者、けらっと笑う者、それぞれの反応だったが次のショッピ君の一言で、皆が同じ反応に揃う。
黒猫
まぁ、その後案の定悪鬼は懐柔させられてましたけどね
「「!?」」
黄田 紗緒 (シャオロン)
結局懐柔したんかい…
栗川 瑛見 (エーミール)
というか、案の定って…ショッピ君気付いとったんやないですか。逃げ場無いって
そんなオスマンの怖い話()を聞きながら、山神屋敷への道を登る。最早苦笑いしか零れないそれに全員が、

「「今後、絶対オスマン(さん)怒らせないようにせなあかん(しないとな)…」」

と、心の中で誓ったのだった。


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サク
どうも皆さん、サクです
サク
いや…今週投稿出来なかったお詫びの2話連続投稿でございます…m(_ _)m
最早3話でもいいかなと思いましたが、次ではサクが個人的には好きで、書くこと自体はあまり得意では無い事が書かれますので…。
サク
でも、展開的にもここは離した方がいいかなと独断と偏見でぶっちぎります。すみません。
サク
あ、後。多分この本編が完結したら次は鬼滅の刃を書くと思います。というか書きます!
本誌はチラチラ見てたんですけど、もうアニメ化されてどハマりしましてね…見ていたのはアニメなので、派閥(?)的にはアニメ派ですが、ピクシブ辞典等で本誌や単行本の情報も入れています!いやぁ〜めっちゃ面白いですね!
サク
ちなみに推しはしのぶさんと善逸君です。
でも、この二人の推しどっちも辛いです…
報われてっ!お願いっっっ!
と思いつつ、もうこの物語に完全なるハッピーエンドは存在しないと諦めかけています。この子達が幸せを掴めるのは二次創作か、キメツ軸しか無い…辛い…でもいい…
サク
はい、そんな感じで段々情緒不安定になってきたので、今回はこの辺で

バイバイ〜