もういろいろと吹っ切れて、
あれから、少しずつあなたとの距離が離れていって、
たまに話すくらいの仲。
涼太とも普通に話すし、
気まずくもない。
相変わらず登下校はメンディーと一緒。
そんなこんなで日々は過ぎ、
気が付けばもう学年も上がった。
てことは、あなたは…
あれ、いつの間にか呼び捨てになってる。
ふたりで教室に向かった。
そういえば、そうだった。
俺が涼太にあなたのことで怒って、
てことは俺、あなたと話すのも自由だ。
あなたの笑顔。
昔から変わらない。
他の誰の笑顔よりも眩しくて、
見るたびに、
やっぱあなたは違うな…って、
好きだ、
って思ってた。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。