第40話

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2021/08/26 09:30




















🐨side



ある日、父から呼び出された




話によると

取引先のご令嬢が俺の事を気に入っているらしく、お見合いをしろとの事。


もちろん嫌だって断った


だけどあの人がそう簡単に引き下がる訳もなく何度も何度も説得された

けれど、この地球上にいる以上
あの人から逃げられるはずがなかった


幾度となく孤独を感じ、誰かに会いたい衝動に駆られた





そんな時、思いつくのはやっぱり一人しかいなくて











ホソク
ホソク
ねぇ、どこに行くの




まだ何も詳しいことを話せてない


ただ、俺と一緒に逃げて欲しいと伝えただけ




一瞬戸惑った様子を見せたけど

すぐにいつもの様子に戻って「わかった。どこまでも付いてってあげる」なんて言うから

思わず抱きしめてしまったのは、俺たち二人だけの秘密





ナムジュン
ナムジュン
わからない。あの人の手が届かないところ
ホソク
ホソク
はは、そんな所ないじゃん
ナムジュン
ナムジュン
あぁ。ないな




何も疑うことも無く、理由を探るわけでもなく

ただ寄り添ってくれるこいつが何より大切だった


親友として、家族として、…まあ特別な感情が少しもないのかと言われたら

うーん、…ないと言えば嘘になるな。



だって、


ホソク
ホソク
わぁー、海が見える。もうそんな所まで来たのか




整った顔に、明るく気さくな性格


いつもニコニコしてて誰からも好かれる



自分が何より大好きな事を仕事にして

毎日胸を張って生きてる



そばでこんなにキラキラ輝いた存在がいて


誰が惚れずにいられるだろうか

少なくとも、俺は無理だった



ナムジュン
ナムジュン
結構遠くまで来たな
ホソク
ホソク
うん、だね
ナムジュン
ナムジュン
…ホソガ、
ホソク
ホソク
ん?なあーに
ナムジュン
ナムジュン
ごめんな、あいつらを連れて行けなくて
ホソク
ホソク
あぁ、…うん。まあちょっと怒ってる
ナムジュン
ナムジュン
う”、すまない…
ホソク
ホソク
でもさ、お前がこんなに焦ってるのって何か理由があると思うんだ
ホソク
ホソク
まあ、話してくれるまで無理に聞かないけど




どこまでも優しい

その優しさの沼に

ハマって、抜けられなくなってしまった









もう俺はこいつ無しでは生きていけない




















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