第31話

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2021/08/30 14:41
千冬side










千 冬
あれ、場地さん
千 冬
あなたさんは?
ば じ
ん?なんか来れなくなって聞いたぜ
なー?海鈴
ま り ん
あ、うん!なんか用事出来たって
言ってた!
千 冬
……そうなんスか…











見えなかったと言ったら、

俺は大嘘つきになる















千 冬
最近あなたさん来ませんよね…
ど ら け ん
なんか絡み悪ぃよな
ま い き ー
別に忙しそーでもねーよな〜
み つ や
マイキーが呼んだらすぐ来るのに(笑)













見えながら、

見えないふりをしていた













ま り ん
なんで来ないんだろうね〜
















平然と、あなたさんがいた場所にいる海鈴さんを

「普通」と捉えていた





















後輩の俺が、

幹部の中でも特に知り合うのが遅かった俺に





こんなことを言う権利はないと思います















こんなの、知ったかぶりだと思うんスけど、。





















千 冬
…胡散臭かったです














,
あなた
……は…?













,



千 冬
無理に…笑顔作ってるなって、
…結構思ってました













蓋をしていたもの全部



吐いていいだろうか













千 冬
……あなたさん、
















必死に頑張って






壊れないように自分を抱えてるみたいで

火が消えないように抗ってるみたいで











居場所を取り戻そうとしてて、
















千 冬
自分の居場所ポジションも、必要性も
千 冬
そんなに大切ですか










酷く顔を歪めるあなた















あなた
黙れよ!!!!
い た ど り
!?、ちよっ、
た け み っ ち
千冬…っ!












ピンク頭の手を振りほどき、

俺に掴みかかるあなたさん。






唇と手が震えてる















あなた
この間から、急に…ッ
あなた
帰ってこい、戻ってきてって…!
…誰も!私の事理解しようして無いくせに!!
あなた
戻ったって…何が変わるんだよ!!!?







,




あなた
居場所が無くなっていく日常が……
あなた
…存在意義を無くしかける時間が、!
あなた
どれだけ辛かったか…!!!
分かんねぇのにでしゃばんなよ!!!!











ドンッと、

最後に俺を突き飛ばした




















あなた
っ……、ごめ…虎杖先輩……
私…今日は、帰ります……
い た ど り
!?、あなた、……










走ってあなたが去っていく。














た け み っ ち
……お前なぁ…
た け み っ ち
ちょっとは心考えねーと…
い た ど り
…流石に今のは言い過ぎだろ?











胡散臭い笑みと、


昔の笑みが交互に頭の中でフラッシュバックする















千 冬
…… ああいうの見てると、無性にイラつく












助けを求めなかった理由

何も話さなかった理由








話してくれなきゃわかんねーんだよ。
















    弱い俺には、まだ分からないのかもしれない

















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