第36話

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2018/06/16 01:22
雅 玲二(みやび れいじ)
…何?
小林優愛(こばやし ゆま)
あ、ううん!何でもないの!
やっぱり玲二くんもみくちゃんのことが好きだったんだなーって
何か、感動した!
雅 玲二(みやび れいじ)
…神経図太くて、
俺に歯向かってくる
奴なんて初めてで。
今思うと、一目惚れだったんだろうな
そう言う玲二くんの笑顔はイキイキしてて、


その瞳にはきっと、もう


みくちゃんしか映ってはいないんだ。
小林優愛(こばやし ゆま)
そっか!
そう言って思いっきり笑って見せるけど。


全然、笑えない。


全然、嬉しくない。


玲二くん、


その笑顔を私にだけ向けてほしいって思うのは



私のワガママなのかな?



私だけを見てほしいと思うのは…



いけないことなのかな?
雅 玲二(みやび れいじ)
好きなやつを目の前にすると、
何か上手く気持ちを伝えることができないんだ
小林優愛(こばやし ゆま)
雅 玲二(みやび れいじ)
でも、やっぱり。
俺が入り込む隙間なんてないんだよな
入り込む隙間がない…?


みくちゃんは、


玲二くんのことが大好きで


ずっと片想いをしてるって言ってた。


だから、玲二くん…
小林優愛(こばやし ゆま)
大丈夫だよ
大丈夫。
あなたは愛されているんだよって。
小林優愛(こばやし ゆま)
みくちゃんは、
玲二くんのことが大好きなんだよ
君の恋を


応援してあげたい。



でも、好きでいたい。


心のそこからは


応援してあげられないかもしれないけど。
小林優愛(こばやし ゆま)
諦めちゃだめだよ
こんなにも、私は。
小林優愛(こばやし ゆま)
行動する前に諦めてちゃダメだよ
答えなんか、わかんないよ
好きなんだ。
雅 玲二(みやび れいじ)
…フッ。
まさかお前にお説教されるとはな
小林優愛(こばやし ゆま)
お、お説教!?え、お説教してた!?
雅 玲二(みやび れいじ)
…ん。けど、サンキュー。
何か、元気出た
小林優愛(こばやし ゆま)
うん、ならよかった
やっぱり、


あなたには笑っていてほしいから。
その理由が私ではないのが


ちょっと悔しいけど。
雅 玲二(みやび れいじ)
んじゃ、俺が告白したら、
お前も告白しろよ
小林優愛(こばやし ゆま)
えっ!?
雅 玲二(みやび れいじ)
不公平だろ。俺だけとか
小林優愛(こばやし ゆま)
い、いやいや!
そういう問題じゃないし
雅 玲二(みやび れいじ)
お前に拒否権なんかないだろ
小林優愛(こばやし ゆま)
何それ
告白なんて


無理だよ、


だって玲二くんの気持ちは


もう既に分かってしまっているんだから。


玉砕するくらいなら、


このまま気持ちを伝えず、


友達のままでいられればそれで良いよ。
雅 玲二(みやび れいじ)
今日はありがとな
小林優愛(こばやし ゆま)
ううん、どういたしまして。
雅 玲二(みやび れいじ)
じゃ
最後は、笑って。


お互い笑顔でバイバイた。
玲二くんの後ろ姿を見つめていると、


視界がボヤけてみえて…。



なんでだろ。


何でこんなに悲しいんだろう。


胸が、締め付けらるように苦しいんだろう。





小林優愛(こばやし ゆま)
ううっ…
周りには誰もいない。


真っ暗な夜道。



一人、しゃがみこんで涙をこぼした。

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