第12話

story
188
2018/05/29 09:38
雅 玲二(みやび れいじ)
で、何してるわけ?
小林優愛(こばやし ゆま)
何って…服選びだけど
雅 玲二(みやび れいじ)
いや、それは分かるけど…
今は近くのショッピングモールで服を選び中。
黒王子はお洒落番長って言われてるみたいだから、


何か服選んでもらおうかなぁ。


なんて思ってたりして。
小林優愛(こばやし ゆま)
どれが似合うと思う?
ピンク色のロングワンピースと


ボーダーのワンピース2着を自分に当ててみせる。
雅 玲二(みやび れいじ)
…似合わない
小林優愛(こばやし ゆま)
は!?
雅 玲二(みやび れいじ)
どっちも似合わないつってんの
小林優愛(こばやし ゆま)
はぁ!?
まさかのそうくるか。


それは頭になかったなぁ。


まぁ、確かに大根足だしぃ


そんな体のラインキレイなわけでもないけど。
でもさぁ、そこまで言わなくたってよくない!?
やっぱ1人で選びにこればよかった、


と後悔しながらキッ!と


隣にいるヤツを睨み付けようとしたけど…



できなかった。
だって…
雅 玲二(みやび れいじ)
これの方が…いや、こっちか
なんてブツブツと一人呟きながら


服を凝視してる彼を見たら、


そんなことできるわけない。
なんか、調子狂う。
雅 玲二(みやび れいじ)
どんな時に着る服?
小林優愛(こばやし ゆま)
え…それ知る必要ある?
雅 玲二(みやび れいじ)
スポーツするなら動きやすい服とか…
色々、あるだろ?
小林優愛(こばやし ゆま)
あ、そっか!
えっとね、実は…
優くんにデートしよう。と言われた事、

その時に1番可愛い自分でいたいと思って

服を買いにきたこと。

全て赤裸々に話すと、


彼の表情がみるみるうちに暗くなっていく…、
雅 玲二(みやび れいじ)
…お前、バカだな
フッと鼻で笑う。

な、何かバカな事言った??
小林優愛(こばやし ゆま)
いいですよーだ!どうせ、
モテる人にはわかんないんだから。
好きな人にデート誘われるなんて、
そんな幸せなこと、ないよ?
あ、やば…

思わず口を手で塞ぐ。


でも、もう遅いよね
雅 玲二(みやび れいじ)
優のこと好きなのは最初っから知ってたよ。
てっきり、


笑って馬鹿にされるかと思ってたのに。

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