第37話

story
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2018/06/16 02:00
今日は、一人でいたくて。


放課後、すずに遊びに誘われたけど


断った。


今日、みくちゃんが


うちの学校の校門でたっていた。





きっと、


みくちゃんは玲二くんに呼び出されて、


玲二くんは今頃きっと告白してるだろう。
そして二人は…



いく宛もなく、


帰り道をグルグルとさ迷う。
春川 優(はるかわ ゆう)
あれ、‥優愛ちゃん?
ふいに、背中をポンッと叩かれ


振り向けば優くんが立っていた。
春川 優(はるかわ ゆう)
優愛ちゃん、
何でここにいるの?
家あっちでしょ?
そうだ。


ここら辺は優くんの家付近。


私の家は反対方面だ。
春川 優(はるかわ ゆう)
ねぇ、優愛ちゃん。
小林優愛(こばやし ゆま)
…なに?
春川 優(はるかわ ゆう)
玲二、みくと会ってたよ
小林優愛(こばやし ゆま)
…うん、知ってる
春川 優(はるかわ ゆう)
いいの?行かなくて
小林優愛(こばやし ゆま)
私が入る隙間ないし
春川 優(はるかわ ゆう)
…玲二の所いってあげて
優くんのその言葉に、


私は眉を寄せた。


今行ってどうするというんだろう。


二人の仲を引き裂けって?


行って想いを伝えろって?


そんなの、できっこない。


きっと伝えてしまったら


困らせてしまう。


きっともう、今の関係ではいられなくなる。
小林優愛(こばやし ゆま)
私は…、行けない
"行かない"んじゃない。



"行けない"んだ。
春川 優(はるかわ ゆう)
どうして…?
優くんはいつになく真剣な眼差しを向ける。


いつでも優しい優くん。


小さい頃から本当に優しくて。


そんな優くんが大好きで。


でも、いつの間にか


その気持ちは恋からかけ離れていって。


いつしか、私は


玲二くんに恋をしてしまっていた。
優くんは私のことを好きだと言ってくれた。


心の底から愛してくれる、大切な人。


なのに…優くんを選べない。


けど、優くんはそんな私にも優しく接してくれる。
小林優愛(こばやし ゆま)
…玲二くん、
みくちゃんのことが本当に好きなんだよ。
この前言ってた。
初めて会った時から好きだったって。
あんな、目の前で


言われてしまったら


言えるわけがないでしょう。


彼の気持ちが、痛いほど良くわかるから。


私も、同じだから。
春川 優(はるかわ ゆう)
…それ、玲二が言ったの?
優くんは何に驚いたのか、


目を大きく見開いている。
小林優愛(こばやし ゆま)
…うん、そうだよ
私がそう言えば、


優くんは大きなため息をはいて


俯いて
春川 優(はるかわ ゆう)
…おかしいよ
と言った。
小林優愛(こばやし ゆま)
えっ?
春川 優(はるかわ ゆう)
玲二は…っ!
ープルルルルルルルルルー。
優くんが何かを言おうとした時、


私の携帯が鳴り響いた。
鞄を開いて、


携帯を取り出す。


着信相手は…すずだった。
小林優愛(こばやし ゆま)
もしもし?
加藤すず
…優愛!?今どこにいんの!?
電話越しに、すずの切羽詰まった声。
小林優愛(こばやし ゆま)
どうしたの?
加藤すず
…黒王子がっ…!
すずの言葉に


私は来た道を全力疾走した。




そんな私の背中越しに



微笑んで"頑張れ"と言った彼を。



置いて。

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