無料スマホ夢小説ならプリ小説 byGMO

180
2018/05/28

第8話

story
田中 良樹(たなか よしき)
お、やほー!優愛、久しぶり
目が合うなり、

久しぶりの元気な良樹の声が聞こえてきた。
小林優愛(こばやし ゆま)
おひさ~


しばらく世間話をしていると、

トイレに行きたいとすずが言うもんだから

コンビニへと向かった。

ーーーー
コンビニの自動ドアが開く音と共に、

よく聞く愉快な電子音が鳴り響く。


が、…予想していた声が聞こえてこないので


思わず振りかえってみた。
下を俯き、指をいじっている男の子が一人

突っ立ってる。
…無愛想な店員だなぁ。

お客が来たら普通挨拶するでしょうに…。

このコンビニ、マナーがなってないんだなぁ。
なんて、考えながら雑誌コーナーへと

足を踏み入れた瞬間、

また自動ドアが開く音と電子音が鳴り響き

お客さんが来たのだとわかった。
理沙(りさ)
玲二くん…ー!
ちょっと焦りを感じさせる

女の子の今にも泣きそうな大声に何事か、

と声がした方へと向き直ると、



ふわふわな栗色の髪の毛に、


モデルさんのような体型。


そんなキレイな女性の前には、
面倒臭そうな顔をした


コンビニの服を着た黒王子が立っていた。
雅 玲二(みやび れいじ)
…は?
理沙(りさ)
…ごめん。どうしても諦めつかなくて
雅 玲二(みやび れいじ)
意味わかんないんだけど。
つーか、
バイト先まで来るのやめてくんない?
迷惑
その光景を見て、呆然とする私。


なんだか複雑そうな二人の会話に


なんとも言えない空気が漂う。

理沙(りさ)
どうして急に…
雅 玲二(みやび れいじ)
だから言っただろ。
すきなひ…あ、
ふいに、視線を感じたのか


黒王子の瞳が私を捉えた。
バチッ!とおもいっきり目が合ってしまい、


なぜだか目をそらすことができない。


ビックリして、体が上手く動かない。


どうして…??
雅 玲二(みやび れいじ)
何であんたがここにいんの?
小林優愛(こばやし ゆま)
い、いやいや。そっちこそ
雅 玲二(みやび れいじ)
俺はバイトだけど
小林優愛(こばやし ゆま)
じゃあ私はお客様ですね?
驚いた。


黒王子がこんな



街中のコンビニでアルバイトしてるだなんて…
さっきの挨拶をしなかった

店員は…黒王子だったってわけか。
どうりで無愛想だと思った。

こんな店員、なかなかいないでしょう。
理沙(りさ)
あ、あの…
あ、まずい。

すっかり忘れてた、彼女の存在に。
小林優愛(こばやし ゆま)
あ、ごめんなさい!

どうぞ、お二人でごゆっくり…
きっとこの女の人は黒王子の彼女か何かだ。


イケメンには美女。


まさに美男美女ね。


眩しいわ。


ていうか、バイト先までくるなんて

なかなか凄い…
と、彼女の行動力に感心していたのも

束の間、急に黒王子が私を



抱き締めた!?!?
小林優愛(こばやし ゆま)
ちょ、ちょ、いきなり何!?
首に回された腕をバシバシと遠慮なく叩く。

が、がっちりと閉められた腕は


びくともしない。
雅 玲二(みやび れいじ)
こういうことだから
理沙(りさ)
っ…!
すると、彼女は途端目を大きく見開き、

その大きな瞳から大量の涙を溢しながら

走り去っていってしまった。
ちょいちょいちょいちょい、


小林優愛(こばやし ゆま)
何してんの!?

こんな変なことするから誤解されちゃったんじゃないの!?
面倒事に巻き込まれるのだけは御免!!
雅 玲二(みやび れいじ)
いいんだよ。誤解させときゃ。
助かったよ
小林優愛(こばやし ゆま)
どういうこと?
雅 玲二(みやび れいじ)
昨日別れ話したんだけど、
アイツは受け入れられなかったんだろうな
めんどくせー、と呟き

頭をかく黒王子。
ほんっとに
小林優愛(こばやし ゆま)
最低。
雅 玲二(みやび れいじ)
は?
小林優愛(こばやし ゆま)
人を本当に好きになったこと、ある?
雅 玲二(みやび れいじ)
…何だよいきなり
小林優愛(こばやし ゆま)
ないでしょ。
だからそんな事言えるんだよ
思っていた事を全部 

洗いざらいぶちまけたと同時に

トイレから良樹とすずがイチャイチャしながら

帰ってくるのが見えたので

良樹とすずの所へ行き、


先に帰るね、と告げ


さっさとコンビニを出ていった。





だから、


気づかなかったんだよね。



黒王子の




本当の表情に。