第34話

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146
2018/06/13 09:50
お母さん
ねぇ、玲二くん。
うちの息子になってくれないかしら
雅 玲二(みやび れいじ)
…えっ?
お母さん
優愛と
結婚してくれないかなーって思って♪
おっちょこちょいでお馬鹿だけど
優しくていい子だし。
小林優愛(こばやし ゆま)
ちょ、ちょっと何いってんの!?
お母さん、無神経にもほどがあるよ。


玲二くんは私のことなんか


友達としか思ってないって!!


体が、どんどん熱を帯びていく。


体中に変な汗がわきでてくる。


そりゃーね、


私は付き合いたいって願望しかないのだけど。


結婚なんて、さすがに飛び級すぎだから。


考えもしなかった。


てか、実現不可能だし。
佳純(かすみ)
そうだよー。
お姉ちゃん、可愛いし良いよ!?
小林優愛(こばやし ゆま)
ちょ、佳純まで!?
もうやめてよぉ!
恥ずかしくてどうしたらいいのか


わからない私は髪で顔を隠しながら


下をうつむいた。


こっそり、



隣にいる玲二くんの顔を覗きみたら…



ほらね。



やっぱり、



凄く困った顔。
雅 玲二(みやび れいじ)
確かに!そうですね
困った顔をしてたはずなのに、


ニコッと屈託ない笑顔を


お母さんたちに向ける玲二くんに


若干の違和感を感じた。
雅 玲二(みやび れいじ)
けど……
その後の言葉をなんとなく予想してしまう。


熱くなっていたはずの体は


いつの間にかこんなに、


冷たくなっている。
雅 玲二(みやび れいじ)
俺には、勿体ないですよ。
きっと優愛さんには俺より良い男がいますから
分かってたけど。


予想してたけど。


いざ言葉にされると、


辛いんだね。

きっと、君より良い人なんて


二度と現れてはくれないのに。
小林優愛(こばやし ゆま)
もう、ほんとだよ!
今、私。


ちゃんと、笑えてるかな?



この気持ちを隠しきれているかな?
雅 玲二(みやび れいじ)
そうだよな
そう言って玲二くんは


小さくため息をついた。




私が、どんな気持ちでいるかも


彼は何もわかっていないんだ。


彼の頭の中には私なんて欠片もないんだ。


雅 玲二(みやび れいじ)
…優愛には優がいるもんな
…本当に、



ひどいよ。


それ、今言う必要ある?
お母さん
え、優くん?え、優愛。
優くんとお付き合いしてるの?
佳純(かすみ)
え!嘘、まじ!?
お姉ちゃんやるじゃ~ん♪
二人にそんな盛り上がられたら


何も言えなくて…


ただただ唇を噛み締めてた。


自然と握りしめていた拳に


爪が食い込んで痛かった。

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