『雨だ』
プリクラを撮ってからは侑くんと一緒にご飯を食べてちょっと服とか見に行った
気がつくと外は土砂降りだった
『傘持ってきてへんわ』
幸いこのショッピングモールは駅と直通してるので最寄りまでは濡れることがないのだが、それからはやっぱり濡れてしまう
『風邪ひいてまうから家の傘貸そか?』
「えっ?」
侑くんは私にそう言ってきた
『自分の家駅から5分くらいで着くねん』
侑くんの家は割と駅近らしい
私の家は頑張っても15分くらいかかってしまう
すごく行きたいんだけど(色々な意味で)
迷惑になっちゃうよね
『迷惑とか思ってへんよ?』
すると心を見透かされたように侑くんに言われた
「結構あんねん、しょっちゅう角名とか家上げんねん」
いいのいいのと言う侑くん
『じゃあお言葉に甘えてお邪魔するね・・・!』
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。