久しぶりにあなたをあんな至近距離で見つめた
いつぶりだろか
もう三週間位は経っとる?
俺はあなたのことをどうもがいても諦められないでいる
あなたが可愛くてしょうがないのは今でも変わらなくて
俺を見るその瞳が好きで好きでたまらない
横を通った時、微かに感じたあの匂いも落ち着いてしまう
謝ったらまた話せるなんてことあったりするんかな
恋愛下手すぎて分からない
『好きな席座って待ってろー』
『侑、どこ座ろか』
同じ委員会の銀島が俺に話しかけた
『んー、どこにする』
どこにすると口では言いながらも真っ先に目に入ったのはあなたの席だった
ずっとずっと廊下から教室にいるあなたを見ていたから席なんてすぐ分かる
『ここでええんやない、窓側で暖かいし』
俺はあなたの席にゆっくり腰かけた
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。