第34話

ジンクス
10,624
2020/05/12 09:09



『祭りまであと二ヶ月かぁ・・・』







「えっ?」




めいは彼氏の写真を見ながらそうため息をついている






「祭り?」


「え?知らないの?」






あなたは引っ越してきたから知らないのかーと言っている


二ヶ月後というと12月


12月に祭りってなんだか珍しい





祭りって夏だと勝手に思ってた








『学校の近くでやるお祭りなの!』








めいは目をキラキラさせながら私に話す




「へぇ、そうなんだ」


「でねでね!」













『そのお祭り好きな子と行くと付き合えるんだって!!!』









めい曰く



学校の近くで行われるお祭りは好きな人と一緒に行くと付き合えることができるらしい



ここら辺では有名なジンクスらしい








「私もりんと(めいの彼氏)とこのお祭り行って付き合い始めたの!」


「えー!そうなんだ!じゃあこの日が一年記念日?」


「そうなの!」









いいなぁ



侑くんと行きたいなぁ








というかこんなことを思ってしまう私






完全に侑くんのことを好きになってしまったのかなぁ










でもまなかちゃんがいるから叶わないかなぁ










やっぱり好きなのは勘違いってことにしよう















『もちろんあなたは侑と行くでしょ?』







「えっ?!」














『だって侑くんといい感じじゃーん!』









え、私がお似合い?













「そんな風に見える・・・?」











『見えるよ見えるよ!だって一緒に遊んだ時点で脈アリじゃん!』



『それな!女嫌いの侑がだよ!』









めいと話していると近くにいた友達が話に入っていた








みんな私と侑くんがお似合いとか言ってくれている















『あなた可愛いし絶対お似合いだよー!』


『私応援するよ!!!』












そんな風に見えてるのか








さっきのことを忘れてしまうくらい嬉しい














『みんなにはそんな風に見えるんだぁ・・・』












私にはかなり元気付けられる言葉だった










(というか遊んだこと誰がバラしたの・・・)







(ニヤニヤ)






(角名かよ・・・殺す!!!!!)





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