『なんで侑くんとあんなことになっちゃったの?』
目が合ってからしばらくしてめいにそう聞かれた
『仲良しだったじゃん』
『うーん、価値観の違い・・・?みたいな感じ?』
角名や治やクラスのみんなにそう聞かれてもだいたい適当な理由ではぐらかす
『仲直りしないの?』
『うーん、しない』
謝ろうとは思わなかった
やっぱり侑くんは私と付き合うべきじゃない
まなかちゃんやもっと他にお似合いの子がいるはず
私は影で見ているだけで充分なの
それがお似合いなの
『めい!移動教室!行こ!』
『あ、そうだった』
侑くんのことを考えたらまた胸が痛くなった
だから気を紛らわすかのようにめいを呼んでその場から離れた
『侑どうしたん?』
『いや・・・別になんでもないで!』
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。