第20話

②⓪
268
2021/01/20 04:07



すると、薫くんは恥ずかしそうに頭をかいた。


薫
そっか……はは、よかった
あなた

よかった?




それって……。


薫
あのね……僕もさ



あなたちゃんが好きだよ。


そう言って、薫くんは笑った。


薫
ねえちゃんとしてじゃなく
一人の女の子として見てた。
ずっと前から
あなた

っ……ほ、ほんとに?

薫
うん
あなた

そ、そっか……

薫
あなたねえちゃん、顔真っ赤だよ
あなた

〜〜! い、いじわるっ

薫
はは、ごめん。でも可愛くてさ



黒目が見えなくなるくらいに目を細めて笑う彼。


その笑顔は太陽みたいにキラキラしていて、きれいだった。


何だろう。この気持ち。


ふわふわして落ち着かない。


でも……すごく……しあわせ。


だって想いが通じ合ったから――。





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