第10話

257
2021/01/17 06:21



夜七時。


参考書を持って、薫くんの家のインターフォンを鳴らす。


すぐにドアが開いて、その向こうから見慣れた姿が現れた。


薫くんだ。


薫
あなたねえちゃんっ。いらっしゃっい
あなた

こんばんは。おじゃまします




さっそく家に上がる。



薫
お茶持っていくから、先に行っててね
あなた

うん




トントンと階段をのぼって、薫くんの部屋へ入った。


薫くんの部屋に入るのも慣れたものだ。


私が小学生の時も、お互いの家でよく遊んでいたから、なんら抵抗はない。


机のそばへ行くと、薫くんが準備していてくれた先生用の椅子に腰掛ける。


プリ小説オーディオドラマ