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2021/01/19

第16話

①⑥
あなた

ち、違うの。これは

薫
ねえちゃん?
あなた

ご、ごめん




ポタポタと落ちていく涙。


拭っても拭っても止まらない。


自分から距離を置いたのに、寂しくないように、傷つかないように。


いつ薫くんが、私から離れても、辛くないように――。


でも、どうしてこんなに苦しいんだろう。





好きだった。


薫くんが。


コロコロと表情を変えて笑う薫くんは、子どもっぽくて甘えん坊で、いつも構ってやらないと思ってた。


それがいつのまにか、どんどん大きくなって私の身長に追いついてーー。


茶色い澄んだ目で笑いかけられるたび、私の体温は上昇した。


友だちと楽しげに話しながら帰る姿を遠目から眺めて、その美しさに見惚れた。


バレンタインデーの日、家の前で女の子からチョコを受け取るところも見た。


薫くんは、年々どんどん格好良くなる。


彼はモテるから、すぐにきっと可愛い彼女ができるに違いない。