第2話

モデル
32
2019/04/08 11:41
あたしには、名前が無い。


生まれた時の記憶さえ


あたしは、記憶喪失。

何もわからない

自分の名前も。


分からない


名前が無いからあたしは、人から梨花って呼ばれている

何故かなんてこっちが知りたいぐらい
マネージャ
マネージャ
梨花さん!

次ありますよ!


あたしは一昨年からモデル活動をしている

あの日から、記憶がなくなってしまった

そんなあたしを、傍でずっとみてモデル活動をオススメしてくれたマネージャ
梨花
梨花
はい。


だけどあたしは、ふつーの女の子のように陽気ではない


自分がなんなのかさえ分からないから


そうしてあたしは、全ての仕事を終えた

仕事終わり自宅へ帰ろうとしている時


誰かからつけられているような気がする


それはあの日からずっと


コツコツコツ……
梨花
梨花
誰?

振り向いても誰もいない

たまに悪質のファンがする行動だ


もう、慣れている


だけど、あの日からずっと……。


なんのために?


芸能人というものは、二つの声がある

『頑張れっ!』という応援の声と


『嫌い』という、批判の声

そりゃーそうだ


だってあたしも1人の人間。

誰かから好かれることがあるなら、嫌われることだってある


そのふたつの声を、背負いながら

世間に顔を出すのが芸能人


次から次へと来るオファーや仕事をこなしながら声を聞く


それがあたしの仕事

だけど、たまにアンチの中にも

『行動』を起こす者がいる


それが、あたしのあとをつけているものだ


そう、思っていた


だけど、突然知らない男に背中を押された


ドンッ!!


あたしは、階段から転げ落ちてしまった


そうして、あたしの後を付けていた者と思われる男は逃げ去って行った


あたしは声を上げて、叫んだ
梨花
梨花
誰かいませんかー?!


誰もいない。

足音ひとつしない

打ちどころが悪かったのか、なんなのか


足を強打して血が止まらない


そんな時だった


どこの誰かすら、わからないが声がした
亜里沙
亜里沙
大丈夫ですか?!

その少女は駆けつけてくれた


そうして手当までしてくれた
梨花
梨花
ありがとう……

そうして、少女は去っていった

いくらファンでも限度がある
そう思い、市役所に訴えようとしていた時だ


マネージャと、男が人の目を避けながら何かの会話をしていた


あたしは、幸運にも軽傷だった為歩くことが出来た


だけど、目の前に移る景色に違和感を覚えた

マネージャと男が話していた


それは、マネージャがあたしに言えなかっただけで自分の彼氏なのか?


なんなのか分からない


だけど……
違って欲しい


翌日


マネージャーが、『昨日はゆっくり休めた?』と聞く


休めるわけが無い
梨花
梨花
うん。寝れなかった
マネージャーは?
マネージャ
マネージャ
あ、あたし?

寝れたよ♪


この人はあたしにとってとても大事な人だ

だからできれば疑いたくない


翌日


あたしを、おそった男が会社に入社してきた


あたしが記憶喪失だからもう、何も覚えてないと思って入ってきたのだろうか?


ふつーに挨拶をする
襲った男
襲った男
こんにちはっ!

これからここに務めることになりました
よろしくお願いします


あたしにも、声をかけてきたっ
襲った男
襲った男
あ、梨花さんですか?
襲った男
襲った男
こんにちは
梨花
梨花
こんにちは


何事もなかったかのように、挨拶を交わす

不思議な空間にいる感じだ


そうして、一日を終え自宅へあたしは帰った


すると電話がなった
梨花
梨花
はい
応答するが返事なし


無言電話だ



なに?

そんな日々が何日も続いた
ある日


また、電話がなった


でてみると 『お前誰だ』と言う声がした


あたしは恐ろしくなった


慌てて電話を切り、電源であるコンセントを抜いた


その日からずっと誰かから監視されているような気がする……


この時のあたしは、これがファンのイタズラとしてしか取っていなかった

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