インターホンが鳴って、
わたしは目を覚ました。
寝ちゃってた、
玄関のドアを開けると、
風雅はすぐに、
わたしをぎゅっと抱きしめた。
風雅「え、どうしたん髪、」
あなた「切った」
風雅「見して」
わたしは、恐る恐る顔を上げた。
風雅「っ…//」
あなた「変、?」
風雅「めっちゃかわいい、」
あなた「ほんま、?」
風雅「ほんまに。最高。」
あなた「よかった、、似合わんかったらどうしようって、不安やってん、」
風雅「俺が好きって言ったから、?」
あなた「…うん、まだ、好き、?」
風雅「好き。ほら、中入ろ?暑いやろ。」
あなた「うん、」
荷物置いて、
手洗って、
風雅はソファーに座った。
あなた「飲み物お茶か水しかないけどいい、?」
風雅「水でいいよ」
あなた「わかった」
2つのコップに水を入れて、
わたしはそっと机に置いた。
風雅「ありがと」
風雅は、
隣に座ったわたしの頭を何度も撫でた。
風雅「つやつや」
あなた「トリートメントしてもらったから」
風雅「かわいい」
あなた「そろそろはずかしい…」
風雅「あかんほんまにかわいいで、」
ボブ効果絶大すぎん、?
風雅は、
わたしをぎゅっとした。
風雅「いいにおい」
そんなにがっちりして見えないのに、
風雅の身体は大きくて、
すごく、安心する。
あなた「なんか眠なってきた、」
風雅「寝てもいいよ」
風雅は、
わたしの背中をとんとんした。
ほんまに寝ちゃう、
さっきも寝たのにな、
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あなた「…ん、、」
あ、起きたかな。
思ったより早かったな。
風雅「おはよ」
あなた「おはよ、…何時、?」
風雅「7時」
あなた「お腹空いてない、?」
風雅「ちょっと」
あなた「わたしも、」
風雅「コンビニでも行こか」
あなた「…うん、」
風雅「どうした?」
あなた「…さっき、たくに会った、」
風雅「そか、やからか。」
あなた「ごめん、そんなことで呼び出しちゃって。明日も約束してるのに、」
風雅「ううん。会える日増えて嬉しい。」
あなた「っ… // なんか恥ずいな、」
風雅「…外出るん怖い?」
あなた「…っ、ばかやんな、そんなことで、」
風雅「ううん。無理せんでいい。待っとく?」
あなた「ううん、…行く。」
風雅「大丈夫やからな。俺おるから。」
あなたは、
小さく頷いた。
そしてまた、
俺にぎゅっと抱きついた。
顔は熱くなるし、
心臓はどきどきするし。
好きって、うっかり言いたくなってしまう。
なあ、
あなたはどう思ってるん?
俺のために髪切ってくれたとか、
ちょっと期待しちゃうやん。
好きって、
思ってくれてるん?
お互い聞いたらあかんのは、
暗黙の了解やけど、
やっぱり気になるわ。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。