あなた「んーーーーっ、」
やっと終わった。
帰り道は1人です。
若干怖いねんな、この道
てゆうか、雨やん。
傘持ってへんから!!
お母さん…あ、今日からやん。出張。
濡れながら帰るしかないやん。
これで拓哉の家行くの迷惑すぎやんな、
もう夜やし…
明日からお世話になることにしますか、
雨強っ、、
近いし、ちょっとの辛抱や
わたしは小走りで家に向かう。
さすがに寒い…
あなた「え?」
急に身体に雨があたらなくなった。
ぱっと顔をあげ、横を見ると、
拓「塾おつかれ。なんで傘ないん?笑笑」
拓哉っ…!
あなた「降ると思わへんくて… なんでいるん?」
拓「今日みんなでご飯食べててん。やからいま帰りで。そしたら、あなたが傘ささんと走ってるの見えたから来てみてん。」
わざわざ来てくれたん…?
めっちゃ優しいやん、
あなた「ありがと…////」
…
なんだろ、
沈黙。。
いつもなら平気やねんけど、
すこしだけ、そわそわしてる。
なんでや、
ちらっと横を見ると、
目がバチっと合ってしまった。
拓「?」
わたしは気のないそぶりで、視線をそらす
拓「え、なんやねん、」
あなた「なんもないしっ」
拓「そ、…あなた、肩出てるやん。もっと入り?」
そう言って、わたしの肩をぎゅっと抱き寄せる拓哉。
さすがにダメよこれ、
これでドキドキせん人おらんやろ。
あなた「いつの間にこんなん覚えたん…////」
そういうと、拓哉は、満足気な笑みを浮かべる。
どきっ…
ん?
わたし…
_____________________________________________
あの後、結局今日から拓哉の家にお世話になることになって、
今、お風呂上がったところです。
拓「アイスあんで笑」
リビングでくつろいでる拓哉が、
悪魔のお誘いをしてきます←
あなた「くぅっ…わかって言ってるやろ…」
拓「そりゃ」
あなた「ひどいよぉ、、ひどすぎるよぉ、、」
拓「…」
え、無視、
あなた「そうか…無視か…うん。」
拓「ふっ…笑」
何その笑い方。
あなた「いらっとします、」
拓「うん。笑」
わたしは拓哉のとなりに座った。
ねむっ…
拓「そのまま寝たら風邪引くで?」
あなた「うん…」
拓「絶対寝るやん笑笑」
もう限界です、
わたしはゆっくりと重たい瞼を閉じた。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。