鬼姫『どのくらいこうしているのだろう』
鬼姫『そろそろこの暗闇から抜け出したい』
鬼姫『“ヤツら”が来る前に』
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なにか先程とは違う感覚を覚えた
鬼姫『私はどこかに横になっている?』
ザリッ
鬼姫『!?』
鬼姫『手が動いた!?』
鬼姫『地面に横になっている』
鬼姫『目を開けばここが何処か分かる、でも』
鬼姫『開けたくない』
鬼姫『もし目を開けて死んでいなかったら』
鬼姫『コンクリートや、アスファルトの上だったら』
鬼姫『……、いや』
鬼姫『それはないか!』
鬼姫『触った感じゴツゴツしてる』
鬼姫『山にでも捨てられたのかしら?』
鬼姫『いや、そんな面倒なこと、するはずがないか』
鬼姫『寒いなー』
鬼姫「たすけて」
???「いいよ」
???「たすけてあげる」
???「まもってあげる」
???「あたためてあげる」
鬼姫『っ、』
???「だから………おきて」
パチッ
私は目を開いた……、見えたのは4つの
鬼姫「火?」
そこには、私を囲む様に浮かんでいる4つの赤黒く燃える火の玉が“いた”
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!