第4話

願い。
922
2019/08/06 06:59
俺は、先生に廊下に呼ばれた。
先生
先生
2つのことをお願いしたい。
シルク
シルク
2つ…?
先生
先生
ああ。おまえに学級委員長をしてほしい。
俺らの学校は先生が学年の最初に学級委員長を決める。
俺は、中2だけど、1年の時にも選ばれた。
シルク
シルク
でも俺は…そこまでみんなに信頼されてません。先生、知ってるでしょ?俺が去年やったこと。
先生
先生
あぁ、もちろんだ。
俺は、1年前。
クラスメイトを殴った。
怪我をさせた。
兄から格闘技を習っていて、ついその技が出てしまった。
悪いことに使ってしまったんだ。
シルク
シルク
じゃあ、なんで俺を…(泣)
今でもあの時を思い出したら胸が引き裂かれそうになって、涙が出てしまう。
先生
先生
お前を俺は信じてるからだよ。
先生
先生
大丈夫。信頼を取り戻すのは簡単じゃないが、お前にはそれが出来るだろ。
シルク
シルク
先生…
先生
先生
あと、バスケの話だ。
俺はバスケ部で、鈴木先生は顧問だ。
先生は、俺の恩師だ。
先生
先生
先生な、顧問やめることになった。
シルク
シルク
え…?え、嘘ですよね!?
先生
先生
嘘じゃない。
シルク
シルク
…なんでもっと早く言ってくれなかったんすか。
先生
先生
悪い…。
先生
先生
いいか、生徒でこのことを知っているのはシルクだけだ。
シルク
シルク
俺、だけ?なんで俺に?
先生
先生
お前のことを…
信頼しているからだよ。
その言葉で泣き崩れてしまった。
教員室なのに。声を上げて泣いてしまった。
先生
先生
シルク!俺はお前にキャプテンになってほしい。
シルク
シルク
へ…?
先生
先生
部長になってほしい。
シルク
シルク
そんな、俺…できません…
先生
先生
大丈夫だ。次のコーチが手伝ってくれる。
そう言って先生は俺の方をポンポンと2回たたき行ってしまった。
新しいコーチって…誰なんだ…?

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