第12話

怖い。
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2019/08/13 01:29
あれからあいつはずっと俺の隣にいてくれた。
俺はあることに気づいた。
いつも笑顔のあなたが、今日はちょっと違う。
シルク
シルク
あなた。なぁ、あなた?
あなた

……

あなた

…ん?

めっちゃ真顔で、静かだった。
あなたは笑顔で、いくら病院だから静かにしろ。って言われても
うるさくするやつなのに。
どうしたんだよ。
それは直ぐにわかった。
学校で。
シルク
シルク
先生、あなた見ませんでした?
先生
先生
見てないけど。
シルク
シルク
あ、そうですか。ありがとうございます。
先生
先生
おう。
俺はあなたと一緒に購買に行く約束をしてた。
まだ迷うらしい。
1人で行っちゃったかな?
でもなんか怖くなって学校のあらゆる場所を探した。
シルク
シルク
あれっ…?あなた?
隣にいるあいつって…
榊じゃん。
榊麗華
榊麗華
死ねっ…
え、死ねって…
榊があなたを殴ろうとしてた。
俺は、瞬発的にあなたの前に行った。
シルク
シルク
お前さ、なにやってんの?
榊麗華
榊麗華
シルク君…
シルク
シルク
死ねってなんなんだよ。
シルク
シルク
人に言う言葉じゃないだろ!
榊麗華
榊麗華
ごめんっ…
シルク
シルク
おい!ちょっと!
俺は走ってあいつを止めることを考えた。
でも後ろには今にも壊れてしまいそうなあなたがいることに気づいた。
あなた

シルク、ごめn…

gyu❤️
シルク
シルク
ごめん。もっと早く来れてたらっ…
あなた

ううん。

シルク
シルク
ごめんな…
あなた

守ってくれて嬉しかったよ。

シルク
シルク
あなた…
あなた

行こ。

あなた

シルクの好きなやきそばパン売れちゃうよ?

こいつ、無理ばっかしてる。
シルク
シルク
待て。
俺はあなたの手首を掴んだ。
あなた

え?

シルク
シルク
無理すんな。全部話してくれよ。
その言葉で、あなたは泣いていた。やっと泣いてくれた。

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