第101話

100話
25,622
2022/11/26 22:00
毛利蘭
どうぞ使ってください!
あなた
ど、どうも…












毛利さんはすぐタオルを手にポアロへ戻って来た。











あなた
あの…上というのは…
毛利蘭
あれ?言ってませんでしたか?












有難くタオルで髪などを拭きながら訊くと、毛利さんは「毛利小五郎って知りませんか?」と訊いてきた。











あなた
名前くらいなら…
あなた
有名な探偵の方ですよね?
毛利蘭
はい!
毛利蘭
実は私の父でして。
毛利蘭
このポアロの上に探偵事務所を構えているんです。
鈴木園子
それで!安室さんはそこの一番弟子なんですよー!
鈴木園子
…あ。この位のこと知ってましたよね…!












「彼女だし!」と鈴木さんは毛利さんと楽しそうに目を合わせて笑い合う。











あなた
…そのことですが__
毛利蘭
…あ!そういえば!












すると私が口を開いた途端、その声は毛利さんによって掻き消された。











毛利蘭
お父さんとコナン君がご飯食べにポアロに来るって…
毛利蘭
もし良かったら二人に__
あなた
それは大変だ早く帰ろう伏黒君。
伏黒恵
…え。ちょっ…












つい"コナン君"という言葉に脳が「この場から離れろ。」と命令してくる。













早口で言い切り、伏黒君の手を引いて店内から出て行こうとした。













カランコロン。













するとその時、出入口のドアが開いてお客さんが入って来た。











毛利小五郎
…何してんだオマエら。
毛利小五郎
何だってそんなとこで突っ立ってんだ?
毛利蘭
お父さん…!












…どうやらこの男性が毛利さんのお父様らしい。













逃げようと思ったが、毎度毎度どうしてこんなに上手くいかないのだ。












江戸川コナン
…あれ?
江戸川コナン
あなた姉ちゃん…!?












男性の後ろから、コナン君がひょっこりと顔を出した。











あなた
…………やあ。
江戸川コナン
どうしたの!?そんなびしょ濡れで__












死んだ目で目を丸くしているコナン君を見る。













するといきなり男性が目の前に迫って来て、そのまま流れる様に空いている方の手を握られた。






























あなた
いきなり手を繋がれた時は嫌悪感で思わず手を振り払っちゃって。
あなた
鳥肌立っちゃうほど気持ち悪かったから、そのまま別れたんです。






































ぶわっと鳥肌が立つ。













ましてや初対面、自分の父親世代が相手なんて、以ての外だ。











毛利小五郎
こんにちは。お嬢さん。
毛利小五郎
私の名前は毛利小五__












パシっ。











あなた
…!












すると誰かが横から男性の手を掴む。













ハッとして顔を上げると、伏黒君が思いっきり男性を睨んでいた。











伏黒恵
…この人に触らないでください。
伏黒恵
嫌がってます。















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