俺は病気を患っている。
さっきもまたあなたに迷惑をかけてしまった。
申し訳なくて、自分が情けなくて
あなたの前で初めて涙を流してしまった
俺があなたを守らないといけないのに、
なぜ俺はこんなにあなたに守られてるんだ
そう考えるともっと涙があふれてくる。
でもあなたは自分は大丈夫だと言って俺を安心させようとしてくれる。
俺が倒れてしまって保健室にはこばれると
あなたは必ず横にいてくれた。
そしてそのあと必ずごめんなさい...
と言ってくる。
なぜ何も悪くないあなたを謝らせているんだ!
自分がいやになるほどだった。
大事な人をもう泣かせたくない。
さっきあなたはトイレに行くと言った。
でもきっとあなたはひとりでトイレで泣いているんだろう
俺のせいであなたが悲しんでいる。
あなた...
こんな俺とでもずっと一緒にいてくれますか?
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!