あなたside
私は今エイジ先輩につれられて走ってる。
さっきの事があってか少し怖かった。
でもそれよりも…
エイジ先輩の手は大きくて暖かくて…
私の心臓は破裂しそうなほどドキドキしてた。
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エイジside
はぁ、ついた。
息を切らしている…強引すぎたかな…
俺は何で来たの?って聞けなかった。
だってみっくんに会いになんて言われたら…
彼女は少し切なそうに微笑んで帰っていった。
小さい頃からみっくんに色々譲ってきた。
本当は俺が欲しかったおもちゃも、俺の漫画をみっくんにあげてきた。
それはみっくんを弟のように思ってたから。
大好きだから。
でも今回ばかりは…譲れないよ。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!