福本side
ガチャ
あっ、帰ってきた。泣きすぎて目が腫れてるから、それを見られたくなくて自分の部屋へこもる。
末澤「ただいま〜!あれ?大晴、まだ帰ってきてへんの?もう帰ってきてる時間なのにな。たいせ〜!」
いつまでもこうしてる訳にはいかへんよな。別れを切り出さないと…
ガチャ
末澤「あっ、おったん?返事してくれればよかったのに」
福本「ごめん…」
末澤「どーしたん?いつもの大晴やないな」
福本「なあ…別れよ」
末澤「は?」
僕から別れを切り出した瞬間、時が止まったような気がした。
末澤「なんで?おれ、なんかした?」
福本「見ちゃってん…ほんまは、女の子の方がええんやろ?」
末澤「は?俺は、大晴だけやで。」
福本「嘘つかんといて!」
末澤「うそちゃ…」
福本「じゃあ、なんで!なんで、女の子と歩いてたの!」
末澤「え?今日は、幼なじみの奥さんのこと?」
福本「え?」
末澤「今日、久しぶりに幼なじみと会ってん!それで、ご飯食べに行っててんけど、大晴が見たのは、その幼なじみがトイレ行ってる時ちゃうかな?」
福本「えっ…うそ…でも、めっちゃ仲良さそうにしてたやん!」
末澤「そりゃあ、仲ええで笑 その奥さんも中学からの同級生やからな笑 ほら」
そう言って、誠也くんが言う幼なじみの結婚式の写真を見せてくれた。
福本「あっ、この人や…僕の勘違いなん?」
末澤「そういうことやな笑 なに、嫉妬してくれたん?かわええな〜笑」
福本「うっさい////」
末澤「俺は、大晴一筋やで チュッ」
福本「んっ////」
そこから2人で、甘い時間を過ごしました。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。