第25話

僕の記録*高校2年生 「最終話」
37
2020/05/19 02:24
木嶋 優
木嶋 優
おはよう
小鞠 まどか
小鞠 まどか
おはよう、優
今日は、水曜日か…確か
家庭科の調理実習があったな。

僕は、大きなあくびをして、自分の
教室の席に着いた。
小鞠 まどか
小鞠 まどか
どうしたの? ずいぶんとお疲れみたいね。
木嶋 優
木嶋 優
ちょっとね、最近プラモにハマってて
小鞠 まどか
小鞠 まどか
ちなみに、何のプラモ作ってるの?
木嶋 優
木嶋 優
それは…
僕は、ニヤリと笑うと
ために溜めてから…
木嶋 優
木嶋 優
ロボット怪獣アルファーぷらす
と、キメ顔で言い放ったが、
まどちゃんは、ジト目で僕を見ながら

「へ〜、よくわからない」
と、薄めのリアクションで終わってしまった。
木嶋 優
木嶋 優
いや! 聞いてきたのまどちゃんの
方だろ…なんか、その…
僕が不満そうな顔で、口を尖らせていると
背中にピタリと誰かの手が触れた。
三国 ちひろ
三国 ちひろ
なあに? 何の話〜
木嶋 優
木嶋 優
ちひろには、言っても興味ない話です。
僕は、ふうとため息を、吐くと
椅子に座った。
三国 ちひろ
三国 ちひろ
いいじゃん! 教えてよ
ねえ、まどかちゃん、優くんと何の
話してたの?
小鞠 まどか
小鞠 まどか
えーと、プラモよ、プラモ…
最近ハマってるらしいわよ。
三国 ちひろ
三国 ちひろ
えへへ、優くんらしいね
木嶋 優
木嶋 優
一言余計だぞ…
三国 ちひろ
三国 ちひろ
そう? 悪気は、ないよ。
木嶋 優
木嶋 優
それは、いつもだろ?
僕とちひろの、やりとりを見て
「ふふふ」と、まどちゃんが笑った。
木嶋 優
木嶋 優
何? どうかした
僕が首を傾げると、まどちゃんは
小鞠 まどか
小鞠 まどか
2人と、いると笑いがたえないわ
と言った。
木嶋 優
木嶋 優
そんなに、面白い? 僕たち
小鞠 まどか
小鞠 まどか
まあね、多分…退屈はしないわ
三国 ちひろ
三国 ちひろ
よかった〜
まどちゃんは、頬に手をつくと
窓際を見ながら…
小鞠 まどか
小鞠 まどか
あ〜、私…ずっと高校生のままがいい
大人になりたくない。
と、普段のまどちゃんじゃ、言わないような
事を呟いた。
三国 ちひろ
三国 ちひろ
今が、一番楽しいしね…
木嶋 優
木嶋 優
僕だってだよ…
その会話に、ふいに現れた
一人の男子。
江名本 翔
江名本 翔
いや、俺は早く、大人になって
好きな物で部屋を埋め尽くしたい。
小鞠 まどか
小鞠 まどか
いや、あんたの部屋は
今でもすごい量のおもちゃで、溢れてるじゃない。
江名本 翔
江名本 翔
おもちゃではない、宝だ!
木嶋 優
木嶋 優
へへ、なんだよ。それ
そうだな、翔が一番早く、大人への
道を歩んでいきそうだな…
僕も、いつかは、そうなるのかな?
三国 ちひろ
三国 ちひろ
そうだ、今度
夏休みに入ったら、みんなで夏祭り行こうよ
楽観的なちひろは、ブンブンと
手を振って興奮している。
小鞠 まどか
小鞠 まどか
夏祭りも、いいけど…
まずは、夏休み前にあるテスト勉強を
そろそろ、始めないとね…
木嶋 優
木嶋 優
うわ〜、考えたくなかったのに〜
小鞠 まどか
小鞠 まどか
だめよ。夏休み前のテストで
赤点取ったら、夏休み補習があるって、
先生言ってたでしょ…
三国 ちひろ
三国 ちひろ
さすが、まどかちゃん!
頭いいね✨
小鞠 まどか
小鞠 まどか
ちひろ、あなたも、人ごとじゃなくて
ちゃんと勉強してるんでしょうね?
三国 ちひろ
三国 ちひろ
ギク…
江名本 翔
江名本 翔
ちひろちゃん、わからないところ
あるんなら、俺が教えるよ。
三国 ちひろ
三国 ちひろ
え、江名元くんが?
江名本 翔
江名本 翔
うん
小鞠 まどか
小鞠 まどか
まあ、いいわ。
3人とも、各自今週からテスト勉強
スタートよ。
木嶋 優
木嶋 優
まどちゃん、鬼〜
小鞠 まどか
小鞠 まどか
鬼でけっこうよ。
木嶋 優
木嶋 優
え! 結婚♡?
小鞠 まどか
小鞠 まどか
バカ…
そうして、僕たちは
楽しい夏休みを迎えるため…血の滲むような

過酷なテスト勉強に耐え抜き、無事…
テスト期間が終了した。
三国 ちひろ
三国 ちひろ
優くん…
木嶋 優
木嶋 優
何?
三国 ちひろ
三国 ちひろ
一緒に帰ろ?
木嶋 優
木嶋 優
ああ
夏休みに入ってからも…
特にこれと言って大きな出来事は、無かった

けど、僕たち4人で行った夏祭りは
夏一番の楽しい思い出となった。
木嶋 優
木嶋 優
また、みんなで思い出
たくさん作ろうね!
小鞠 まどか
小鞠 まどか
そうね。
江名本 翔
江名本 翔
わかった。
三国 ちひろ
三国 ちひろ
もちろんだよ。
木嶋 優
木嶋 優
うん!
それぞれの見た目とか…
服装、それに考え方…

みんな人それぞれ違うけど
違うからこそ、楽しいって思えるだと思う。
いつか僕には、彼女ができて
ちひろには、彼氏ができるかもしれない。
大人になって、考え方や
好きだったものが変わり…友達も

多少は、増えるかも。手を伸ばせば
ちひろや、まどちゃん、翔がいて
木嶋 優
木嶋 優
おはよう
そして夏休み明け…
教室に入ると僕は元気に挨拶をした。

この話は、僕の高校2年生だったころの
とある一部分の物語だったんだ。



───END────

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