第14話

14話 拝啓 私の王子様
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2020/04/01 01:00
拝啓 私の王子様…
今日も貴方は、素敵です。

思わず、14回も見惚れてしまいました。
御子神 椿姫
御子神 椿姫
本当に…素敵♡
江名本 翔
江名本 翔
優くん、ドキ恋4(ドキドキ♡恋と学園生活4)
が今度の木曜に届くんだけど、
やりに来る?
木嶋 優
木嶋 優
ああ、木曜か…まあ、暇だし
行ってもいいよ
江名本 翔
江名本 翔
わかった。
同じクラスだけど、そんなに話したこと
がない…私の王子様優くん

ドキドキ4?ラノベか漫画の
タイトルかしら?
木嶋 優
木嶋 優
ああ〜、はやく乙葉おとは
会いてえ
御子神 椿姫
御子神 椿姫
ええっ!!
木嶋 優
木嶋 優
江名本 翔
江名本 翔
ヤバイ…大声出しすぎた。
トイレに行こう。
御子神 椿姫
御子神 椿姫
乙葉おとはって、誰かしら?
御子神 椿姫
御子神 椿姫
あんなに、会いたがってるって
事は、優くんにとって、きっと大切な
人ってことよね?
ナレーター
ナレーター
乙葉おとはとは、ドキドキ3.4に
出てくるヒロインキャラの名前である。
御子神 椿姫
御子神 椿姫
ずるい!ずるい!
私だって、好きなのに
ナレーター
ナレーター
この、トイレで一人騒いでいる
眼鏡女子は、御子神みこがみ 椿姫つばき
ナレーター
ナレーター
優のクラスメートである。
彼女は、優を王子様と呼んでおり
密かに想いをよせていた。
ナレーター
ナレーター
家は、お金持ちのお嬢様だが
それ故に、周りからのプレッシャーの
せいで、少々内気な性格だとか。
トイレから、出て
深呼吸をする。

ポッケから、今日も
王子優くん専用メモを取り出して

さっき、江名本えなもとくんと話していた
内容をメモる。
御子神 椿姫
御子神 椿姫
別に、これは…ストーカー
いや、ファン!王子のファンとして
やっておきたいというか
御子神 椿姫
御子神 椿姫
って、何…独り言を
私は話して…ブツブツ
木嶋 優
木嶋 優
へっクション!
三国 ちひろ
三国 ちひろ
優くん〜、風邪?
木嶋 優
木嶋 優
いや、違くて…ちょっと
寒気が…なんか、視線を感じる。
小鞠 まどか
小鞠 まどか
視線?そんなこと、言ってないで
ほら、ホッカイロあげるわ。
小鞠 まどか
小鞠 まどか
私の、使ってたやつだけど
寒いなら使っていいわよ?
木嶋 優
木嶋 優
ありがと、持つべきものは
まどちゃんだね♡
小鞠 まどか
小鞠 まどか
はあ!?そんなこと、言ってないで
はやく、使いなさいよ////
三国 ちひろ
三国 ちひろ
優くん〜、私は?
ギュっ…
御子神 椿姫
御子神 椿姫
今日も、可愛い女の子達に囲まれて
私からはすごく遠い存在なんだ。
思わず、メモをしていた
紙を強く握りすぎていたので、

慌てて直す。
御子神 椿姫
御子神 椿姫
私は、ブスだし…
あの子達みたいに、明るくないし…
ただ、ただ遠くから好きな人を、
眺めることしかできないなんて
窓を、見ると
自然と涙が流れていた。

嫉妬?憧れ?ううん、全部。
きっと、私ができないことを

やれる、2人が羨ましいの。
こんな私でも…いつかきっと

自信が持てるようになりたいな…
トサッ
木嶋 優
木嶋 優
あれ、何か
落ちたよ。
御子神 椿姫
御子神 椿姫
慌てて振り向くと、王子が立っていた。

嘘!?嘘!?話しかけて

来てくれた‼︎ってメモ帳いつの間に

落としたんだろう…
御子神 椿姫
御子神 椿姫
あの、あああ…すいません。
そのメモ帳、私のです。
御子神 椿姫
御子神 椿姫
すみません…すみません…
拾って貰って。
ピトっ…

口元に、王子が人差し指が
当たる。
木嶋 優
木嶋 優
ダメだろ、そんな事
言っちゃ…
木嶋 優
木嶋 優
謝んなくていいよ。
どうせならさ、もっと
木嶋 優
木嶋 優
違う話でもしようよ。
違う話…?

王子と私が?うそ!これは夢なの?

っていうか、王子が眩しすぎて
立ちくらみが…
くらっ〜
ドサッ
木嶋 優
木嶋 優
えっ!?あっ
ちょっ、わー!ごめん
木嶋 優
木嶋 優
大丈夫?僕なんかした?
木嶋 優
木嶋 優
ちょ、ちひろ‼︎
手を貸して
三国 ちひろ
三国 ちひろ
優くん、何して?
あっ、御子神みこがみさん倒れてる!?
三国 ちひろ
三国 ちひろ
ゆ、優くん!?
木嶋 優
木嶋 優
違う、誤解だ!僕は、何もしてない
んだ‼︎
三国 ちひろ
三国 ちひろ
信じられない‼︎
木嶋 優
木嶋 優
誤解だって、言ってるだろ
御子神 椿姫
御子神 椿姫
お…うじ…ありがとう♡
小鞠 まどか
小鞠 まどか
王子?
三国 ちひろ
三国 ちひろ
優くん、御子神みこがみさんに
自分のこと王子なんて、呼ばせてたの!?
木嶋 優
木嶋 優
はあ!?呼ばせてるわけ
あるかあ!?そんなわけないだろ
小鞠 まどか
小鞠 まどか
優なら、ありえるわ…
木嶋 優
木嶋 優
まどちゃん、まで💦
私は、昔から
貧血になりやすくて、すぐに

倒れてしまう事があった。
でも、初めて王子と話せたことが

あまりにも、嬉しすぎて
倒れてしまったようだ。

倒れていた時、王子の困ったり
怒ったり、戸惑ったりする

声が、すごく近くで聞こえて
すごく、すごく嬉しかった。

そんな日が、私にも来るなんて…
これから、私の毎日がなんだか

変わりそうかも。と思えた、瞬間だった。

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