顔を上げればそこには見覚えのある顔が。
やばい、名前思い出せない。
サイテーだな……私。
夏夢がそう尋ねると翠はすこし頬を赤く染めて
そっぽを向きながら言った
夏夢は小さくブランコを漕ぎ始める
夏夢は首をかしげると、翠はすこし驚いた顔をした
翠に言われて初めて気がつく夏夢
確かに……色々とおかしな点はあったけど……
全く気にも止めなかったし……
翠の言葉にものすごい説得力があった
だけど、それは『飯本くん』の思いを無視しろ、
と遠回しに言っているに過ぎない。
ー折角自分なんかを好きになってくれた相手を
無視して無かったことには出来ないよ。
ならせめてー
そう言うと、翠ちゃんはフフっと笑った
夏夢はぎゅっと翠の手を握って微笑んだ
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。