ファミレス前で話し込んでいると
ブレザーのポケットの中で震えたスマホ。
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それからドユンさんと連絡先を交換し、
ミンギュ先輩にコンビニまで送ってもらってから別れた。
腕を広げていると
悲しそうな顔をして飛び込んでくる。
好きなのにね、
先輩はイェソさんことこんなにも好きなのにね。
悪くないよ、ソクミン先輩は悪くない。
さっきまでドユンさんとごはんなんて言えないから
伏せておく。
でも悲しい顔をしてるのは事実で、
まるわかりだから。
顔を上げた先輩を見ると
結構泣いててびっくり。
でもそれぐらいまっすぐな人で
優しいんだ。
…優しいのか?
ソクミン先輩は私の頬を包んで軽くつねってくる。
むにむにとしてつまんだり
私の唇を触ったりして
そのまま先輩の唇と重なった。
コンビニの外、死角に入ったところで
ソクミン先輩からのキス。
少し強引なのは、
彼女からの別れ話に納得いかないからかな。
だから私に…
逃がさまいと手を握ってしゃがむから
私も腰を下ろす。
やだな、こんなに甘えてきてさ、
この人は他の女の人が好きだなんて。
そう言って私をかき乱して悪い人。
こんな人…
放っておけるわけないじゃん…
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。