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第3話

出会い
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2019/04/02 04:45
マサイ先輩と私の出会いは、
もう少し前の話になる。
高校に入ったら、絶対吹奏楽部に入る!
そう決めていた私は、吹奏楽部に仮入部した。
しかし、何の楽器をやるかに悩んでいた。
王道はトランペットやクラなのだろうけど、
中学からの経験者も多く、とても争えなさそうだ。
色々なパートを見てみようと、私は歩き回った。
その間、一度ホルンを吹いてみたけれど、
マウスピースの形が複雑で音なんか出なかった。
あなた

(私、音楽向いてないのかな、。)

少し落ち込みながら、歩いていると
近くから楽器の音らしい優しい音色が聞こえた。
急いで、音の聞こえる方に走って行くと、
一人の男の先輩が楽器を吹いていた。
マサイ先輩
うわっ!?
その先輩は私に気がつくと、少し驚いた。
マサイ先輩
仮入部の1年生かな?
あなた

は、はい!!

あなた

あの…、!!

マサイ先輩
ん?
あなた

私、この楽器が、やりたいです!

自分でもびっくりした。
名前も知らない様な楽器なのに、
先輩の吹くこの楽器の音色に、私は一目惚れした。
マサイ先輩
え!?マジ!!??
マサイ先輩
超嬉しいんだけど!!!!
その先輩は飛び上がらんばかりの勢いで、
凄く足をジタバタさせていた。
あなた

(可愛いな、。)

マサイ先輩
あ、言い忘れてた。
マサイ先輩
俺、2年のマサイです。先輩が引退されてから、ユーフォニアムは俺一人なんだ!
あなた

(この楽器、ユーフォニアムって言うんだ!!)

あなた

1年の湯浅あなたです。宜しくお願いします、マサイ先輩!

そこから、マサイ先輩からユーフォの指導を受け
私は無事、ユーフォを担当させて頂く事になった。

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