そこから何日か経った、
宇野ちゃんとにっしーは相変わらず
漫才みたいに、面白い
私と秀太の毎日は
幸せに暮らせた以外にも
辛いこととか、
喧嘩とか。 ...
だけど
2人で寄り添って
生きていけた気がする。
あ、まだ死んでないからね?笑
思い出を振り返ってみたの。
もっともっと
今の自分を明るく生きる為にって。
でも最近秀太が付きっきりで見てくれて
具合が悪いっぽくて、心配で...。
8時。眠い。
手の温もりがまだ感じられる
ずっと繋ぎっぱなしだ
グルッ
秀太の顔色が、悪い。
誰もが見ても思う。悪すぎる
...
それから夜になった
俺(秀太)は、自分でも違和感があった
夜に診察を受けた。
苦笑いをした
俺は、肺が痛かった。
ずっと、痛かった
まさかだとは思ったけど
あいつに迷惑なんてかけたくなかったから
だから強気でいた
いやしかし...
こんなに痛いものなのだろうか
少し考えてたら医者が
そうだった
俺は風邪かと思って放置していた
でも風邪気味な様子はなく、
ただただ辛かった
終了後
思ってもみなかった
がん。
人生をやりなおしたかった
今すぐ死にたかった
確かに、ずっと違和感はあった
だけど、だけど...
胸の内から込み上げてくる怒りと戸惑い
平常心を保ちつつ、
待合室に。
今の自分が分からなくなった。
見失った。
看護師のコールが聞こえない
近くに来て初めてわかった
何も聞こえない。
もう、ダメな気がした
ガチャ🚪
そこは、あなたと同じ部屋で
隣だった。
点滴を打って繋がったままの秀太。
状況を飲み込めず、吐きそうだった
秀太は苦笑いして言った
がん、。
ナイフが胸に刺さるように
グサグサと心を蝕んでいく。
その言葉の意味、
それは「死」とも言える病気だということは
あなたも知っていた。
ありえない。
秀太ががんなんて、ありえない
私のせいだと、心から責めた
ひたすら泣いた
声が枯れても泣き続けた
なんでもいい。
この状況から解放したかった
認めたくなかった。
だから、
近くにある物を 秀太目掛けて投げた。
花瓶、リモコン、日記帳、 ...
その他にも
投げた。
涙が頬をつたる。
顔がくしゃくしゃになった。
これでもかというくらいに投げた、
顔から血を流して、秀太は立っていた
一言も言わずに、立ち尽くしていた
秀太は、あなたの体を
あたためるように抱いた。
いつも言ってるセリフだった。
でも今はほおっておくわけが無い
...
秀太が初めて見せた。
涙。
バタンッ🚪
思いっきり泣いて泣いて泣きまくった
自分が生きている意味が
分からなくなった。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。