第34話

Rerise
1,232
2021/10/15 17:22
龍宮寺堅
龍宮寺堅
ヒナちゃんとエマ連れて逃げろ。あなたの渾名
“逃げろ”ぉ?
残念、絶対ぇ逃げてやんねー。
男バージョン
男バージョン
哀れだねぇ、憐れだねぇ。
キヨマサ
キヨマサ
あ”ぁん?
キヨマサ、君が哀れで憐れで仕方がないよ。
さぁ、
男バージョン
男バージョン
大乱闘の幕開けだ。
橘日向
橘日向
あなた君。
佐野エマ
佐野エマ
あなたの渾名!!
男バージョン
男バージョン
キヨマサぁ、決着つけよーよ。
キヨマサ
キヨマサ
あ?
男バージョン
男バージョン
喧嘩賭博のタイマンの決着だよ。
鳥頭かこいつ。
神さま
神さま
(こら、それは鳥に失礼だ。)
男バージョン
男バージョン
(ww)
「何言っちゃってんだてめー!?どうみてもてめーの負けだろーが!!」
男バージョン
男バージョン
…ふーん、それってさ。私に負けたって事実を有耶無耶にしようとしてる……
男バージョン
男バージョン
私に負ける事に、
男バージョン
男バージョン
ビビってるってこと?
お、キヨマサ青筋立ったな。
龍宮寺堅
龍宮寺堅
ふーん。
するとそこまで黙っていたドラケンが喋り始めた。
龍宮寺堅
龍宮寺堅
あなたの渾名に1億円!!
男バージョン
男バージョン
お!
龍宮寺堅
龍宮寺堅
下らねぇけどのってやるよ。
と息を切らしながらそう言った。
橘日向
橘日向
ヒナも!!あなた君に1億円!!
佐野エマ
佐野エマ
エマも!!あなたの渾名に1億円!!
男バージョン
男バージョン
あ俺自分に3億円で。
神さま
神さま
(じゃーキヨマサにマイナス1億円!!)
と皆ドラケンに続く様に金額を提示した。
男バージョン
男バージョン
(マイナスてww)
キヨマサ
キヨマサ
……はんっ
キヨマサは口角を上げる。
キヨマサ
キヨマサ
こいつら切羽詰まってどうかしちまったんじゃねぇか?
うるさい笑い声が響く。不快、汚い、気持ち悪い、そんな笑い声。
龍宮寺堅
龍宮寺堅
してねぇよ。
そんな声の中で、
キヨマサ
キヨマサ
あ?
龍宮寺堅
龍宮寺堅
あなたの渾名が勝つ!
ドラケンの声はよく聞こえる、綺麗な声だった。
男バージョン
男バージョン
さぁさぁさぁさぁ、
男バージョン
男バージョン
始めましょう!!
そう言った瞬間、私は右足を下ろして踵落としをしようとする。

キヨマサが右手に短刀を持っていたることを知ってるので、空いている左手でキヨマサの右腕を掴む。
ガガンッッ
キヨマサ
キヨマサ
ッッッ!!!!!
私の足はキヨマサの頭に直撃した。キヨマサは声にならない叫びを上げる。
神さま
神さま
(脳震盪起こすんじゃね?)
男バージョン
男バージョン
(だったら弱。)
キヨマサ
キヨマサ
うらあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!
短刀をこちらに刺そうと走ってくるキヨマサ。
男バージョン
男バージョン
だから、
下に屈んで背後に立ち、首に回し蹴りを喰らわす。
男バージョン
男バージョン
あわれっつったんだよ。
ゴキィィッッ
キヨマサ
キヨマサ
あ”、がっ……
男バージョン
男バージョン
お前らさぁ、これをただの処刑とか思ってる?
「……っだったらなんだよッッッ!!!!!」
次々と襲ってくるキヨマサ一派。
某男の首を腕で絞めた。

気絶した。

某男の頭に踵落としを喰らわせた。

気絶した。

某男の顎を爪先で蹴りあげた。

気絶した。


まだいる男。しかし怯える男。
男バージョン
男バージョン
どれだけ残酷だろうと、
殴る。
男バージョン
男バージョン
どれだけ恥を晒そうと、
気絶させる。
男バージョン
男バージョン
なんだっていい。
橘日向
橘日向
あなた君!!!
「お、おいあなたのみょうじ!!女が怯えてるぞ!!」

「やめろよ!!!!」
龍宮寺堅
龍宮寺堅
止まるなあなたの渾名!!
男バージョン
男バージョン
アイツヒナが幸せなら!全員が笑える未来になるなら!
キヨマサ
キヨマサ
あ”あ”あ”あ”あ”あ”ぁぁ!!
短刀がどんどん私に向かって振り下げられていく。
男バージョン
男バージョン
___阿修羅丸!!!!
何もない虚空から、突如として漆黒の刀が現れた。


ギュルルルルルル

呪詛が身体中を駆け巡る。
鬼が囁く。
.
さあ、君のその欲望は何?
男バージョン
男バージョン
………
     絶 対 に 諦 め な い 。
カキイィィィィィィンッッ!!


甲高い金属がぶつかる音が響いた。
龍宮寺堅
龍宮寺堅
!!あれは……
橘日向
橘日向
あなた、君?
佐野エマ
佐野エマ
え?え?ど、どうしたの?
私はゆっくり後ろを振り返り、薄く笑った。





(なまえ)
あなた
終わったよ。

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