岩本side
「 俺ここにいっから 」
「 時間気にしなくていいから 、落ち着いたら出てきて 」
目黒「 ((コクッ 」
さすがに色々聞かれるのも嫌だろうし 、個室の前まで送って外へ出る
肩持って支えている時も 、痛い痛い って小さく言ってたのが聞こえたし相当痛いんだろうな
深澤「 照 」
「 あ 、ふっか 」
深澤「 めめどんな感じ?? まだトイレ?? 」
「 うん 、そう 」
「 さっき支えながら歩いてたけど 、ほぼ体重預けてきてる状態だったからヤバそうかも 」
深澤「 そっかそっか 」
深澤「 さっきスタッフさんが 、お腹痛いんだったら暖かい部屋用意しましょうか って言ってくださってさ 」
「 ありがてぇわ 」
深澤「 うん 、ここから近いし 、部屋にもトイレあるみたいだからそこで暫く様子見よう 」
「 だな 」
深澤「 あ 、そうそう 、これさっき買ったんだけど温かい飲み物と常温の水 」
深澤「 あったかいのはお腹当てるなりに使って?? 」
「 サンキュ 、助かるわ 」
深澤「 ん 、俺騒いでるあいつらんとこ行ってくるから戻るわ 」
「 ん 、了解 」
めめのことよろしくね〜 って言いながら去ってたふっか
ほんとさすが最年長ってとこあんだよな 、準備万端すぎる
「 目黒 、ふっかがあっかいやつ持ってきてくれたけど 、お腹当てとくか?? 」
目黒「 ……っ岩本くん……っ 」
「 どした?? 」
目黒「 …けほっ 、…んっきもちわるい 」
「 うおまじか 、ちょっと待ってて 」
「 ……めめ?? 鍵開けれる?? 」
目黒「 …んっ…はぁっ 」
鍵が開けられて 、目黒はと言えばぐたっとしんどそうに壁に身体を預けてお腹をゆるゆると摩ってる
「 大丈夫か 、しんどい?? 」
目黒「 …((コクッ 」
「 吐きそう?? 」
目黒「 …ん分かんない…けど気持ち悪い 」
「 腹は?? まだ痛い…よな 」
目黒「 痛い… 」
「 痛いか…あ 、そうそう 、これふっかが持ってきてくれたやつ 、お腹に当てとけ 」
って渡してみたんだけど 、力が入らないみたいでコロコロと下に転がる
ごめんなさい って言われたけどしょうがねぇよな 、俺が代わりに目黒のお腹に当てる
目黒「 ごめっっありがと 」
「 気にすんな 」
目黒「 っふぅ… 」
「 気持ち悪い?? 」
目黒「 ((フルフル 」
「 ん 、そっか 」
「 …ねぇ目黒 、ここ冷えるだろうし楽屋戻ろう 」
目黒「 え…けど… 」
「 大丈夫 、スタッフさんが暖かい部屋用意してくれたみたいで 、そこトイレも付いてるって 」
「 だから暫く大丈夫そうだったら行こう 、いい?? 」
目黒「 ((コクッ 」
「 吐くなら袋でもいいし 、戻って体休めよう 」
目黒「 ん…戻る 」
「 …行こっか 」
またさっきと同じように肩を持って楽屋へと歩く
やっぱりお腹が痛いのか片方の手はお腹に当てられている
し 、時々 ぐるぐる と痛そうな音が聞こえてくる度にぎゅっと体に力が入ってるのが伝わる
けどさっきよりも自分で歩けているみたいだし 、ちょっとは落ち着いたのかな
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!