~翌日~
今日もニコレットちゃんが起こしに来たみたいだ。
部屋のドアの方から声がする。
体を起こし、時計を見る。
現在の時刻……8:00
私は起き、急いで支度を済ませた。
~朝食食べ終わって~
鈴華は半ば呆れたような顔で私を見る。
私がそう言うと、
「話をちゃんと聞いて?」
と少し怒られた。
花霞がそう聞くと、ニコレットちゃんは少し考えて、
と少しワクワクしたような声で私たちに言う。
そして私達は部屋へ向かった。
そしてヴィヴィアンネさんを呼ぶことになった。
そして、じゃんけんの結果……
そして私はみんなに見守られ(?)図書室へ向かうことに……
今回は迷わないようにと、この前の記憶を頼りに頑張って向かう。
図書室へ向かう途中、1つのドアの前から何か声が聞こえた。
正確に何を言ってるかは聞こえないが、ドア越しでも聞こえるのだから大きな声で話しているのだろう。
私が少し耳をすませていると、ドアの中から足音が聞こえ、こちらへ向かってくるのがわかった。
私は咄嗟に近くにあった観葉植物に身を隠した。
そしてその瞬間、ドアが開いた。
危ない、あと1秒遅かったら見つかってた……
部屋からニコレットちゃんのお父さんが出てきた。
そして部屋の中からはニコレットちゃんのお母さんの声。
口調からして、何か言い争っていたのだろうか?
そして更に男の人の声が聞こえてきた。果たして部屋の中には何人の人がいるのだろうか……
ニコレットちゃんのお父さんが居なくなって、ニコレットちゃんのお母さんも部屋から出てきた。
ニコレットちゃんのお母さんの背中が完全に見えなくなり、その男の人も部屋から出てきた。
格好からしてその人もお城に使えてる人みたいだった。
私もそろそろ行かないとね……
そう思い、図書室へ向かって歩き始めた。その時、
突然肩を掴まれ、声をかけられた。
ランベールと名乗るその男の人は、さっきニコレットちゃんのお母さんと一緒にいた人だった。
ランベールさんはずっとニコニコしていて、笑っているのに圧のようなものが凄かった。見たところ、私と歳が近そうだ。
圧がすごいので、言葉に詰まってしまう。
これには動揺が隠せなかった。
私が答えに困っていると、
いや、笑顔なのに怖い……!本当に歳同じくらいだよね!?
緊張のあまり、噛んでしまった。恥ずかしい……
私が怒られるのが怖いのと、緊張と、恥ずかしいのとで俯いていると、
ランベールさんが「ふふっ……」と少し笑った。
そう言うとランベールさんは私の頬を触った。
ランベールさんの顔を見ると、笑っているのだが、どこか怖いような感じの、ゾクッと来るような顔で笑っていた。
私が恐怖と困惑で動けないでいると、
敬語が無くなる。
ランベールさんは鼻が触れそうなくらい顔を近づけてきた。
声がした方を目だけを動かして見ると、この前の女の人が立っていた。
そしてランベールさんは私から手と顔を離し、その女の人に向き直る。それでもまだニコニコしているランベールさんが少し怖い。
ランベールさんは面白くなさそうに女の人に尋ねる。
この前の女性はロズリーヌと言うらしい。
そう言うとランベールさんは私に向き直り、
そしてランベールさんは去っていった。
私は近くの壁にもたれ掛かる。
私が突然黙ると、
私はある事に気づいた。
ランベールさんに、名前、教えたっけ?
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。