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第9話

九話
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2025/02/25 12:48 更新
グルッぺン
入っていいぞ
失礼します
早歩きでボスがいる部屋に向かった後、ノックを三回すると入室を許可されたので一つ断りを入れてから入室する。
グルッぺン
なんや、珍しいな。さっきの任務についての文句なら聞かんぞ
言いたいのは山々ですけど伺ったのはその用事じゃありません
グルッぺン
山々なんかい。まあええけど。聞いたるわ
ボス、私にもっと任務をください
グルッぺン
……なんや、藪から棒に
ボスのおかげですよ
にこり、と笑ってそう言うとボスは露骨に顔を嫌そうにしかめる。疑っているのだろうか、本心であるというのに失礼なお方だ。
グルッぺン
どんな風の吹き回しだ?
気付かせられただけですよ。それで、手頃な任務はありますか?
グルッぺン
さっきの任務で頭でも打ってきたんか?医務室行け
打ってませんよ!
グルッぺン
ほんまかあ?
今度はニヤニヤとわらう。表情がわかりやすいんだから。まあ信頼の表れであるから何も言わないが、だらしない顔は正直やめて欲しいと思っている。
とりあえず、一人の任務をください。それで功績を挙げてから複数人の任務に行って認識を改めさせたいです
今まで、失礼なことをしてきてしまったので
ぱちくりと目を大きく開いて、直ぐに大きな口を開けて笑い出す。
グルッぺン
ははっ、それに気付くことが出来たなら上出来だろう。行ってよかったか?
ええ、それはもちろん
きっと、あの任務がなければ私はずっと尊敬する人に勘違いされたままだったから、行ってよかったに決まっている。
グルッぺン
じゃあそんなお前にオススメの任務やるわ
どこやったかな、と探し始める。オススメなら普通すぐわかる場所に閉まっておいた方がいいのでは、と思うがそんな意見は机の上に大量の紙が置かれた音でかき消されてしまう。
グルッぺン
俺がずっとお前のために残しとった任務や。もちろん受けてくれるよな?
ボス、それは……
まさか、と思いつつ一応確認すると私の強ばった顔とは対照的に満面の笑みを浮かべる。
グルッぺン
まあ、イエスしか認めんがな
……イエス、ボス
そう答えるしか道は残されていなかった。

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