バレ…た…
正直に答えるべきか…
いや…それで問い詰められる方がもっと苦だな。
『 メガネかけたら目小さくなると思ってた…
てか…違った…恥ずかしい…』
ッ…馬鹿でよかった。
食べ終えた皿を重ねて、箸を置く。
『 2…4…6…7、…7皿……死んじゃう…』
お前はな 笑
奢ってもらってるのにバクバク食うバカがどこにいんだよ、
『 褒められた 』
褒めてねぇよ胃袋バケモンかよ。
と、立ち上がり、片手を机に着いて前のめりになり、
俺の前髪をあげてくる。
『 ッ…可愛い…』
奏斗の手を払い、くしゃくしゃと前髪を戻しながら下を向く
き、聞くんじゃなかった…///
いや、気持ち悪いつってさっさと振るのが正解だな。
話を遮るなバカタレ。
まずい。
勘弁してくれ…
ダメだ…俺、流されてんぞ……
ー
ーー
ーーー
何してんだ俺…どこを間違えたんだ…
『 優と仲良くなれた…やった、』
奏斗が帰って行く。
家に帰ると荷物を下ろし、
百均で買ったメガネを机に置いて、ソファーに寝転ぶ。
疲れた…明日も土曜日も…
なんなんだあいつ…
なーんで俺も断れねぇかな…
目が合えば人の心が読める。
死ぬほどお荷物だ。
ー★ーー★ーー★ーー★ーー★ーー★ーー★ーー★ーー★ー
『 ぅッ…可愛い、優、いや、…" 天使 "』
違ぇよ。
ポタ、ポタ…と、奏斗の鼻から鼻血が出る。
と、店員さんか慌ててティッシュを持ってくる。
と、鼻を抑えながら奏斗がティッシュを受け取る。
『 優にダサいとこ見られた… 』
『 優しい…これ、優のかな、』
『 声に出したっけ…なんで俺の考えてる事分かるんだろ 』
や、やべ…やっちまった…えっと、
なんて誤魔化せばいいんだ、
と、とりあえず、とぼけとけばいっか、
『 もっともさい奴だと思ってたわー、ごめんなー 笑 』
おう、思惑通りの人柄描いてくれてんな 笑
てか上手いこと話変えてくれて助かったわ、
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!