第20話

拭えない絶望と憎い名前
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2020/06/02 07:00
荼毘side
朝、実験室の前であなたを待ってた。
予想していたよりもあなたが実験室から出るのは早かった。
俺はあなたと会話に試みるけど
"声が裏返らない様に"
この事だけに集中しすぎて素っ気ない返ししかする事ができない。
俺がそんな事で迷っていると
死柄木弔
あなたー
何も知らない死柄木が実験室から出てきた。
実験室って事はあなたと一晩ずっと一緒にいたって事か?
俺は信じたくなかった。




世の中には聞かない方良い事もある。
そんな事は知ってる。



だけど、








信じたくなくて
















聞いてしまった。







返事は案の定

 "一緒の部屋で寝た"


その分かりきった事実を伝えられただけだった。






この一晩で何があった。
死柄木はもとからあなたを名前呼びしてたけど……







あなたも













名前で呼ぶ様になったのか……?



















死柄木の事、








『弔』って。













なんなんだよ………







本当に。










なんなんだよ。

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